山 行 記 録 No.41

朝日岳(1870m)

【日程】 2003年 9月 27日 (土)   【メ ンバー】  リーダー単独
 曇り時々 →(車)古寺鉱泉→  一服清水 → ハナヌキ峰分岐 → 三沢清水 → 古寺山 → 小朝日岳巻道分岐
 晴れのち     5:35/6:25        7:27           7:35              8:05/8:13   8:39/8:42         9:00 
 時々雨   → 熊越(巻道合流) → 銀玉水 → 大朝日小屋  →  大朝日岳山頂 → 大朝日小屋 → 銀玉水

             9:20           10:00     10:25/10:33        10:43/10:53    11:00/11:03     11:25
        → 熊越(巻道合流)→ 小朝日岳山頂 → 古寺山 → 三沢清水→ ハナヌキ峰分岐 →一服清水
             11:55         12:20/12:30     12:54/12:57     13:20     13:40       13:45/13:50
        → 古寺鉱泉駐車場 →(車) 朝日村(りんごの湯)  →(車)  山形 → (電車) 自宅
              14:40                                  
自己評価    眺望★★★/達成感★★★ /危険度★★  /疲労度★★★ /総合評価★★★ 
 

   
       大朝日岳(小朝日岳山頂下より)                大朝日岳山頂

はじめに
朝日岳というと新潟・富山県境のほうがどちらかというと馴染みがある名前で、今年の夏、一度
こちらの山域に行こうとして計画したが、予定変更して結局行かなかった・・・・。山形朝日連峰
の大朝日岳は山奥でアクセスが不便で雪が多い所というイメージがあり、春は遅くまで残雪あ
り、真夏は標高が低いので暑さが懸念される。しかも、日帰りで登るには歩行時間が長くなる
ため、あまり日の短い時期だとキツイ。登るには梅雨の中休みの7月か、秋の早い時期と考えて
いた。(本当は紅葉のベストの時期に行きたかったが・・・)
そして、宿泊山行するには小屋も避難小屋ばかりなのであまり泊まる気にならないのでやはり
軽いザックで早足の日帰りで行くことにする。(古寺鉱泉からのピストン)
    

山行記
2〜3日前の週末の天気予報はまずまずで全国的に晴れるはずだったが、前日になって東北や
北海道は上空に寒気を伴った低気圧がこの日の朝通過し、通り雨が降るという予報に変わって
しまった。この時期は寒気という言葉を聞くと特に日本海側の山は回復が遅れることが多く、下手
すりゃ雪になる可能性も充分ある。

古寺鉱泉までの道は標識はあるが見落としやすそうで、しかもかなり山深いとこで車の通りもほ
とんどなく真っ暗な道の中、雨も降り出す。
この日は日帰りでコースタイムも長いため日の出と同時に登り始めるつもりでいたが、登り始め
で雨にやられると一日中湿った状態になるのが嫌なので、しばらく古寺鉱泉駐車場で天気が回
復するのを待つ。


古寺鉱泉

待機中、最悪ダメなら行き先変更しようかと考えている間、車が10台近く来ていつもながらの光景だが中高年のオジサン・オバサンがカッパを着て元気に登っていく。 そんな様子をボーっとして眺めているうちに突然、空が青くなってきたので、急いで出発準備して登り始める。駐車場に古寺鉱泉まで5分と書いてあったが、200m位しかなく2分で行ってしまう。ここからやや急登になりしばらく続く。予定の出発時刻より1時間以上遅れてしまったため、急ぎ足で登っていく。


古寺山山頂(奥に小朝日岳)
天気も回復してきて所々に青空も見えて来るようになっており、ピッチも上がる。
古寺山山頂まで途中2ヶ所の水場で軽く休んだだけでかなりいいペースで行き、雨で車の中で待機している間に先行していった人達をほとんど追い抜いたようだ。この山頂あたりから朝日連峰の核心部が見えてくる。(写真正面に小朝日岳、その先の右手には大朝日岳が見えるはずがガスの中)
なかなかいい眺め・・しかも想像していたより紅葉が進んでおり内心してやったり・・・。

古寺山山頂から少し下り、小朝日岳へ少し登ると巻き道とに分かれるが行きは巻き道経由で行く
ことにする。しかし道が結構ヌカるんでおり歩きづらいやや下りの道。
小朝日岳から下った道と合流すると今度はダラダラした稜線の上りになる。見晴らしも良くなり、
かなり見頃となった稜線上の紅葉を楽しみ写真を撮りながら少しペースを落として登って行く。
天気はかなり変わりやすく、時々晴れたり少しガスったりしたが、稜線上まではさほど悪くはない。
しかし、大朝日岳だけは時折姿を見せる程度で山頂部だけはガスに覆われていることが多い。

  
        紅葉の稜線              紅葉とまだ残る雪渓           一瞬姿を見せた大朝日岳 

緩やかな稜線を登り標高が上がっていくとガスも多く出始め、風も強くなり急に寒さを感じるよう
になる。銀玉水で喉を潤し、工事している稜線の道を更に登ると、少し平坦になりガスの中から
大朝日小屋が現れた。予定よりかなり早く到着。ここで少し息を整え、朝日連峰の最高峰の大朝
日岳へ。僅かな登りで山頂に到達出来るが、濃いガスと強風とそれまでほとんど休まず登ってき
ているので足が上がらなくなってきた。しかしほんの一瞬山頂が姿を現し、慌てて写真を撮ってる
うちに、又すぐガスの中に・・・。

山頂に着いて三角点と山頂標の写真を撮りながら晴れるのを少し待つが強風で寒く早々に退散。
景色は見れなくて残念だったが、それまでの景色でかなり満足していたのでまぁ仕方ないかとい
ったところ。  

  
     山頂標と三角点            山頂標で・・・           紅葉の大朝日小屋周辺

下りは登りよりゆとりがあるせいか、写真を撮りながらゆっくり下る。登りで追い抜いた人と、朝日
鉱泉から登って来た人など、すれ違う人も多くなるが思ったより人が少ない。

高度が下がっていくと晴れ間も多くなり、さっきまで寒さに震えていたのが、日が照ると暑く感じて
くる。正面にずうっと見えていた小朝日岳が近づくにつれ見事な紅葉な姿になってくる。帰りは時
間に余裕が出来たため、小朝日岳に登ることにするが巻き道のコルから山頂まで、標高差が
100m以上あり、しかも急登のため、この登り返しはかなりキツク感じた。

  
 紅葉の稜線と小朝日岳と古寺山       小朝日岳上部              小朝日岳山頂 

小朝日岳山頂で眺望を楽しもうとしたところ黒い雲が近づいてて来てあっという間に雨が降ってく
る。同じ頂上にいた人達からどちらまでと聞かれたので「古寺鉱泉に」と言ったら、どちらからと聞か
れたので日帰りピストンと答えたら体力あるねーと言われた。地元の人らしいがやはり日帰りで登
る人は少ないようだ。しかし、この時期の避難小屋やテントは軟弱なリーダーにとっては寒くて耐え
られないと感じ、やはり軽量早足日帰りピストンがいいと思った。
(重いザックを背負った人のほうが体力あるよ・・・って思うが・・。)

小朝日岳からは少し下ると雨はすぐやみ、延々と続く下り道を黙々と歩きながら水場ごとに水を飲
み次第に蒸し暑くなる道を降りる。古寺鉱泉に着いたときはまだまだ日がの高い時間で良かった。
山形までの帰り道で朝日村のりんご温泉という、りんごの浮いている強アルカリ性のつるつるする
温泉で汗を流してからゆっくり帰ることができた。
    


おまけ
朝の出発が雨で遅れ、長いコースなので明るいうちに戻れるか時間を心配したが単独行なので好
きなペースで行くことができたこともあって意外と早く登れることが出来た。もっと暖かい時期にきて
ノンビリ縦走でもしたいところだ。が、今回は紅葉がかなり良く、満足出来たので良しか・・・。

100名山なので遠くから来ている人が多いと思っていたが、地元山形県の人が多かった。
標高の割には紅葉も早いし、まだ雪も残っていたことから、冬はかなり雪が多く厳しい気象条件に
なる山だろうと改めて感じた。