山 行 記 録 No.91  

平ヶ岳(2141m)

【日程】 2005年 10月  1日(土)   【メ ンバー】  リーダー単独
天気         自宅 →(車) 銀山平(泊)→ (バス)中ノ岐林道終点 → 玉子石下 → 平ヶ岳山頂 →
曇り時々  (前日)12:15  (前日)16:00/3:53          5:23/5:30        7:23/7:35     7:58/8:50
晴れ         姫池  →  玉子石 → 徒渉点 → 中ノ岐林道終点 →(バス) 銀山平 →(車) 自宅
          9:15/9:30  9:47/10:02 11:33/11:43  11:47/12:25        13:50/15:00     18:40
自己評価   眺望★★★★ /達成感★★★ /危険度★  /疲労度★★★ / 総合評価★★★★
     
    
姫ノ池と平ヶ岳 池ノ岳と紅葉

はじめに
平べったい山頂の池塘の美しいこの山は北関東から上越、福島の山から良く見ていたがコースタイ
ムが長く鷹の巣の登山口も遠いため、登る時期や体調を考えると登りたいけどなかなか機会が無か
った。
そこでやはりお気楽登山のポリシーに従って楽なコース。中ノ岐林道コース(俗称:皇太子コース
とか宮様コース、インチキコースとも言われているが・・なんだっていいじゃん・・笑)がいいか
なと。 鷹の巣からのコースはやたら長い尾根道を登るし、平ヶ岳の魅力は山頂部に凝縮されてい
るようだし。

(このコースの情報は訳アリとかで触れたがらない人が多く極めて少ない・・ここではあえて触れ
 てみたくなった・・。
 別に山ヤさん的変なプライドやこだわりは無いもんで・・何も隠すこともない!)


で、丁度9月30日は夕方までには終わる私用で休みを取っていて、どこか山はと検討・・。笠ヶ岳や
剱等夜行日帰りを狙ったが今の自分の体調体力では無理なのでもっと楽な山をと考えたら、前泊し
て登山口送迎してくれるこのパターンを思いつき、銀山平の伝ノ助小屋にTELしたところもう一杯で
空いてる日は週半ばの日のみで、10月下旬の登山可能日な週迄は各週1日しか無いとのこと・・。
団体さんに早くから押さえられてるようで、やはり噂通り混んでいた・・。他の宿にTELしたら3件
目でやっと空いてる宿(湖山荘)が見つかりホッとした。



山行記
金曜日の用事は早めに片付き、早速奥只見の銀山平に向け出発。ここは4月に越後駒に山スキーで来
ているが雪があるのと無いのでは景色が全く違う・・。

石抱橋先の枝折峠入口   同じ場所の今年の4月16日

宿は日帰り温泉施設「白銀の湯」の前で、チェックインして早速この温泉へ。宿にも同じ温泉を引
いてあったらしいが宿泊者は無料なので白銀の湯へ。綺麗な檜の風呂で快適♪。宿はまだ新しく想
像していたより綺麗で小さな旅館という雰囲気。越後駒や中ノ岳の見える部屋だった。天気は夜で
も星空で予報は下り坂だがなんとなくもってくれそうな雰囲気か・・。
翌日は朝4時出発なので早めに就寝。ちなみにテレビ無し、携帯入らずで早く寝るに限るかも。。

朝は早めに玄関前にバスが準備しており10分前にはもう全員揃っており12分前に行ったのに最後の
方だった・・。25人乗り位のマイクロバスで中ノ岐林道の終点に向かう。外はまだ真っ暗でぐっす
り寝たいとこだが、中ノ岐林道に入ると道が悪くて寝てられない・・。が、もっとひどい道かと思
っていたが、皇海山の登山口の皇海橋に行く栗原川林道と同程度か、こちらのほうがまだマシかな
と思った。所要1時間半と言われていた通りR352を20分ちょっと走り雨池橋のゲート、そこから約1
時間走り、5時半前には林道終点に到着。簡易トイレや水場がある。

あとから着いた他の宿のバスで合計4台、計70人程度が入山するようで、特に伝ノ助小屋からはバ
ス2台で団体さんが2パーティーいた。

眠くてテンション上がらない。登りは大勢の人の後でもいいかと思っていたが、あまりの団体のオ
バちゃんの多さに考え直し、早速準備してかろうじて団体さんより先に出発。。(ちなみに自分よ
り若いと思われた人は全体で2人位か・・)

登り出してすぐの徒渉点 大木の集まった同じような場所を何度か通過

3〜4分歩くとすぐに丸太の木を架けてある徒渉点。このところ雨も少ないので水量も少なく問題は
全く無い。良く整備された登山道を登ると、道は次第に急登になっていく。樹林帯の展望のあまり
無い道を登ると途中何箇所か松や杉、ブナの大木がまとまって何本か並んでいる場所がありこれは
玉子石の横の稜線に出る迄に4〜5箇所あったようだ。

木々の紅葉は少しづつ始まっている感じだがまだ山麓や中間部は早い・・。
道は木の根や笹の根が出たり粘土質で滑り易い所が多いので降雨の時やその直後は注意が必要な感
じ。イメージ的には苗場山の小赤沢コースと少し似ている。。
登り始めの1250mから最初だけは少し緩いが途中から1700mあたり迄は結構な急登。1700mを少し
過ぎたあたりから登りは少しづつ緩やかになり、樹林の高さも低くなって明るくなってくる・・。
この明るくなったあたりからは紅葉も見頃に近付いておりツツジ系の赤色がいい発色具合だ♪

登山道より登ってきた道を振り返る 稜線近くは紅葉も見頃

稜線の開ける場所はまだかまだかと思いながら登って行くと2000mあたりでやっと景色が開け、す
ぐに湿原帯の木道が現れて、その開放感と景色に感動♪。正面には平ヶ岳の大きな姿が現れ、所々
木々が赤や黄色になっているのと緑と草紅葉がなんともいえないハーモニーでいい♪。

平ヶ岳と紅葉の木々 燧ヶ岳の大きな姿と白根が視界に・・

木道をゆったり歩きながら燧ヶ岳の双耳峰が間近にスッキリ見え、池ノ岳横の水場を通過して平ヶ
岳への最後の登り。このあたりは紅葉の具合もちょうど良く色づいていてなんとも綺麗だ♪いい感
じになっている。

山頂までの最後の登り(上の方は紅葉が点々と・・) 山頂標と三角点

あっという間に山頂に到着。林道終点までバスで来た同じ行程の人で先行していた人が大勢いたと
思ったが途中で4人追い抜いただけだったが山頂では先行者は2名しかいなかった・・。

2時間半程度で登ってきたことになるが、ゆっくりペースとはいえ、休む適当な場所が少なかった
ので休んでなかったことを考えると、宿の人が3時間と言っていたコースタイムは概ね妥当か、も
うちょっと多めにとっても良さそうか・・。

山頂南側の池塘 池塘と越後三山

山頂の標識と三角点がある場所から南側に木道そ更に進むと関東方面の山々も良く見えてくる。
天気は予報が下り坂だっただけにハラハラしたが高曇りながら時々日も差し、空気が澄んでいるせ
いか眺望は最高で武尊・皇海・白根・男体・至仏・燧・会津駒・越後三山と、なんと富士山もボン
ヤリ見えた♪ 池塘と草紅葉が景色を一層引き立て綺麗に見える。

正面に燧ケ岳を見ながらミニトマトを食べる 笠雲を被った燧ケ岳

しかし、あれだけ多くの人達がバスから降りたのに我々3人以外はなかなか到着しない。ゆっくり
山頂標の入口横で宿で作ってもらった弁当を広げ、正面に燧を眺めながらノンビリ食べる。
前日道の駅ゆのたにで買ったミニトマトも旨い♪

帰りのバスの出発時間が12時半なのでゆっくりゆっくり歩いても時間が余るので久しぶりにゆっく
りと休む。

池塘と紅葉のバックに平ヶ岳 同じく至仏山と武尊山

徐々に山頂に着く人も出始めたので団体さん(19+16+8名)が来る前に山頂を離れ姫池を廻って玉子
石に向かうことにした。姫池は池ノ岳のてっぺんにあり平ヶ岳とセットで写真を撮るのが定番(ト
ップの写真↑)少し青空が足りないがいい感じに写せた。残雪期の白と緑も綺麗だろうなと思った
が、草紅葉もなお綺麗だ♪

玉子石と池塘 紅葉の登山道を下る

来た道を戻り玉子石に寄り道する2個の石かと思ったら1個の石だったようだ(笑)風化していて
危険なので近寄るなとか書いてあったが触れる場所まで近寄ってみた。玉子石は珍しかったが、そ
れよりその先の池塘の景色のほうが良かったようだ・・。

下りは滑り易い道と膝の調子を気にしながらゆっくりゆっくり下るが、やはり道はかなり急な所が
多かったんだなと思った。かなりゆっくり下ったがそれでも時間が余った。。


  
送迎のバス(中ノ岐林道終点にて)

帰りのバスは当然全員集合してからの出発だったが、最後に集合5分前に戻って来たオバさん達は
時間に余裕無かったとブツブツ言っていた・・。一番速い人とは2時間位は差がついたようだが。

 

おまけ
平ヶ岳は以前の昭文社の地図には中ノ岐ルートは登山禁止とか、入らぬこととか書いてあり、道も
記していなかったが、
今年の地図から?か、ちゃんと登山道の線が引かれていた・・。しかしコー
スタイムの林道終点からの最初の1区間目が明らかに間違っているようだ(登り50分となっている
が15分がいいとこだろう・・&全体のコースタイムが長過ぎ・・)
コースタイムは個人的感想として登り3時間30分、下り2時間30分程度で充分と思うが・・。

正式ルートではないというが、地権者とかの問題がからみ、誰でも平等に入れない問題が大きいの
だろうか。。

噂の中ノ岐林道コースだったが、いくつか聞いた話と違う点の感想として・・・
@コースは「皇太子が登ったので整備されていて楽々・・急斜面で掴む笹も刈られている位手入れ
 された道」というのは明らかにオーバーな表現・・。
 コースはそこそこ急登ありで、全般に滑りやすく木の根っこも多く、決して楽々というわけでは
 ないと思う・・。

A「ルートは池ノ岳や玉子石近くの湿原を踏み荒らす」とあったが、湿原は木道が整備されており
 湿原を踏み荒らすという表現はちょっと考えられない、と思う。(故意に入れば別だが・・)
 ということで環境破壊という観点ではあまり大きく騒ぐことではないと思った。。


どうも問題点をゴチャゴチャにしている節がある感じがするが・・。危険だとか環境破壊とか利権
の問題とをからめているのだろうか??  結局利権でしょ・・・!?
鷹の巣からのコースと比べて短時間で登れるので安全でいいのでは・・・。ただ大雨の時は?だが


平ヶ岳は百名山の単なる通過点の山というにはちょっとかわいそうか・・想像していたより眺望も
雰囲気もはるかに良く、いい山だった。問題点がもっとスッキリして、自然を守りながら多くの人
が山歩きを楽しめるようになるといいが・・(ちとえらそうな意見だけど・・)

で、今度来る時は鷹の巣コースといいたいとこだが、どうせ苦労するならあえて残雪期に山スキー
で尾瀬から来てみたい・・いつになるか分らんけど。。