山　行　記　録　No.39 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　 　　
　　　　　　　　　熊沢田代と燧ヶ岳　　　　　　　　　　　　　　　　俎�ｰから柴安�ｰを望む

はじめに
尾瀬の写真の風景に必ず出てくる尾瀬沼と燧ケ岳。水芭蕉はもちろんだが夏のニッコウキスゲ
も勿論定番。　この花の時期、つまり７月の中旬から下旬らしいが、是非一度訪れてみたいと、
かなり前から思っていた。そして今回のルートは海の日の３連休に予定していて長蔵小屋の宿
泊も何ヶ月か前から予約していたが、天気が悪そうなのであえなく中止。
今年の夏の長雨には山の予定を随分と狂わされたもんだ・・・。
そして、我が登山隊NT君から週末どこかの山に・・と言われ、急遽忙しい日程ながら仕切り直し
に行くことにした。
　　　　

夜行日帰り
実は出発の日までどこに行くかは決まらなかった。例によって天気予報があまり良くなく、なるべ
くならいいとこに行きたかったからギリギリまで天気を見極めてからにしたかったからで、 勿論あ
まりにも予報が悪かったらやめるつもりだった。

本当は日帰りで武尊山にいくつもりだったが、急遽金曜夜に出発することになったので、せっかく
早足のNT君との快速コンビならちょっと遠くへと・・、コンディションが良ければ平ヶ岳にでも行っち
ゃおうかとも考え、桧枝岐村方面へと車を走らす。
しかし、久しぶりの夜行。車も交替で運転とはいえ車中泊は何年振りか・・。案の定、睡眠不足に
陥り、眠い眠い。途中で歩行時間の長い平ヶ岳はあっさりあきらめ第2案の燧ヶ岳にしたというの
が真相であったのでした。　（これも仕事疲れが残ってるとかの言い訳を・・・）

御池の登山口

御池の駐車場には途中寝てしまったこともあって、明るくなって 到着。早い時間に出発という目論みは眠気には勝てずに脆くも 崩れ、しかもあまりの眠さに体が動かない・・・。 なんとかムチ打って準備をし、6時を廻ってようやく出発。登山 口には「クマ目撃情報あり・・注意」の看板がある。 歩き始めから結構な急登。しかも雨が多かったのかヌカルミが 多く早くも靴は泥んこになる。眠気と登りづらさでピッチもあまり 上がらなかったが、出発準備中に先行した人たちをどんどん追 い越す。

それでも最初の1時間はゆっくり歩きだったが徐々にペースを上げて行く。
広沢田代は尾瀬らしい静かな湿原。咲いている花もまだあるがもう秋の花ばかり。天気は曇りだ
が振り返れば会津駒ケ岳等が見え、左手には平ヶ岳や越後の山並みが広がり眺望はいい。

　　
　　　　広沢田代の木道　　　　　　　　　　　　湿原に咲くミズギク　　　　　　　　　　広沢田代の池

やや急な登りをもう一段行くと熊沢田代。ここは先ほどの広沢田代より広々と開放感あり木道歩
きがかなり気持ちいい。しかも人は誰もいない・・うーん、いい雰囲気。。そして燧の姿も大きく見
えてきて気合も入ってくる。一休みした後、いよいよ山頂を目指す。このあたりからようやくエンジ
ンもかかってきて、俎�ｰまではピッチも上がり、予想より早めに到着。

遠目に見えた山の谷沿いに見えた雲海も次第に高く上がって来たが頂上ではギリギリ間に合い
眺望を堪能出来た。記念撮影をし、すぐに、双耳峰のもう一つの頂上柴安�ｰを目指す。少し下っ
て急登を登り返すとすぐに頂上。

　　
　　　俎�ｰから平ヶ岳方面　　　　　　 俎�ｰから武尊山、至仏山、尾瀬ヶ原　 　　　　山頂・柴安�ｰにて　　　　

次第にガスが出始め、あいにく眼下の尾瀬沼は見えなかったが白根や至仏、平ヶ岳、会津駒、
越後の山々、帝釈・田代などが見ることが出来た。しかし、こちらもあっという間にガスがかかった
が、束の間の眺望を充分に味わえた。

しばし休憩の後、下山開始。目指すは尾瀬沼。俎�ｰまで戻り急な岩場の下りを行く。そして長英新
道へと進む。途中お花畑が少しあるがあとはダラダラ長い下り。特に後半がほとんど平らのグチャ
グチャ道で退屈。しかもすれ違う人もまばらだ。枯れ木にいっぱい付いたいろんな種類のキノコを
鑑賞する。うまそうな、本物のナメコらしきキノコもあったが採るのはやめといた。登りで調子よく歩
いていた同行のNT君も急に調子が悪そうになり歩くペースもダウン。まだかまだかと思いながら
歩いてるうちにようやく尾瀬沼のほとりに着く。（長い下り道に飽き飽き）

尾瀬沼沿いの木道を歩き、大江湿原をかすめビジターセンターに着いてしばし休憩して昼食。さす
がにハイキングで来た人達も結構見かけたが、天気があまりよくなかったのか、時期もちょっとず
れていたのか、夏休み中のわりには閑散としている。

休憩後、大江湿原を通り沼山峠へ。さすがにニッコウキスゲは１本も咲いているのはなかった。
かわりにトリカブトやミヤマアキノキリンソウ、アザミ、まだつぼみのエゾリンドウなどが目立ち、もう
秋がそこまで来ているの実感。
　　
　　　　　　　尾瀬沼　　　　　　　　　　　　　閑散とした長蔵小屋前　　　　　　　　 エゾリンドウのつぼみ

早足で沼山峠のバス乗り場まで行ったが人が少ないため、御池までのシャトルバスの出発まで
40分以上待たされた。
御池に戻って車で桧枝岐温泉の「燧の湯」に行き、一風呂浴びてさっぱりしてから帰路に着く。
帰り道も行きと同じく、ほとんどNT君に運転してもらってしまい暗くなった頃、帰宅となった。
尾瀬方面は福島県側からのアプローチだと結構遠く感じられ、睡眠不足も重なって、ちょっと
疲れた。

　　　　

おまけ
尾瀬と燧ヶ岳のコンビはさすがと思わせてくれたというのが感想。時期がはずれていたので、人
の少ない静かな山行が楽しめた
しかし、長雨のせいか木道以外はすべてぬかるみの道でちょっと歩きづらかった。環境に配慮
しながら道ももう少し整備してくれたらな、と贅沢なことを思った。

今回も忙しく、「一山登山」となってしまったが、ヒマと金さえあればこの辺の山まとめてやっつ
けてやりたいんだけど・・・まあボチボチやってくか・・・。ということで、ここらの山はまた出直し
ということで・・・・。