山 行 記 録 No.104
浅M山(2568m) 山スキー |
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【日程】 2006年 3月 4日(土) | 【メ ンバー】 TAKUさん・きむひろさん・てんきんやさん・お気楽 4名 |
日帰り 自宅 →(車)峰の茶屋 → 小浅M分岐 → 2000m付近 → 東前掛山鞍部 → 山頂 → 快晴 5:00 8:25/8:49 9:39/9:45 10:57/11:00 12:50/13:00 13:30/14:00 小浅M分岐 → 峰の茶屋 → (車)峠の湯 → (車)自宅 15:23/15:25 15:33/15:45 21:40 注)登りのタイムと標高は適当です、正確ではありません |
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自己評価 眺望★★★★☆/達成感★★★★/危険度★★★★/疲労度★★★☆/総合評価★★★★☆ |
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噴煙を上げる浅M山(六里ヶ原より) | 山頂の大きなお釜から上がる噴煙 |
はじめに
浅M山は火山活動によりずっと登山禁止。危険レベルが上がったり下がったりはするが山頂へは行
けない状態。もう30年以上前と一昨年と、浅M山の噴火で自分の住んでる周辺が2回灰にやられた
記憶が有る。(これはリベンジ?してやらんと・・笑)
しかし独立峰の火山は見栄えがするので魅力ある。古くは信越線やR18から、今は長野新幹線や上
信越道から長野県に入って視界に入った時の姿はお見事。
ということで、色々と思い入れのあるこの山をなんとか一度は登ってみようと4年位前から計画は
したものの、やはり噴煙が気になるのでいろいろ条件やら考えてるうちに一昨年にまた小噴火して
しまい規制が強化。もう何年もダメだろうと思っていたが、その後意外に活動は収まって、昨年6
月から規制もまたレベル2に戻ったためチャンスが有りそうになった。去年の夏から様子を伺って
いたが諸条件整わず、とうとう山スキーシーズンに。。
浅Mの東・北東斜面はマニアックな山スキーヤーには垂涎の的らしいが、いつも雪が少ないので降
雪直後でないと板を傷つけるらしい。。2月も後半になって南岸低気圧も何度か来て、なんとなく
雪も増えてきたようなので思い切って行ってしまおうとライブカメラやら天気・火山活動を毎日チ
ェックして、真っ白な姿を見てなんとか行けそうとの感触を得たので行ってみることにした。
山行記
今回メンバーは4人。今シーズン一度二度は御一緒したメンバー。皆快足なので足の遅い自分は不
安。。集合場所を決め、最終的にはてんきんさんの車1台で峰の茶屋に向かう。途中から晴天の中
浅M山の真っ白な姿が見えた時にはやはり気持ちも高ぶってくる。峰の茶屋に着いて周辺を窺った
後、念のため溶岩樹形手前の六里ヶ原(鬼押しハイウェイ中間ドライブイン)方面(有料だが)に車
を走らせ浅Mの北東側の斜面を偵察。
雪付きは良さそうだが下の方はブッシュもあって斜度もなくどっちに滑り降りるか決断がつかない
・・。しかし上部はかなりおいしそうな斜面だ・・。
峰の茶屋に戻って準備して出発。他に誰かいると思ったが誰もいない・・貸切になるのか・・。
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登山口にある火山注意喚起の看板。只今「レベル2」 | 登山口、さあ出発! |
最初は細い林道のような緩い道。板を担ぐがシールで行くか迷うとこだがトレースもあって最初担
いでいった2人もすぐにシールに変える。
同じ場所でストックのリングを落としていた事に気付き、慌てて戻って探しに行く。すぐに見つか
って事なきを得た。この日が使い始めでキチンと締めておかなかったのでマズかった。この間単独
のテレマークの人が抜いていく・・どちらまでと聞かれたので「行けるとこまで」と答えたら「同
じですね」との返答。。
しかし、ただでさえ登りが他の3人に比べて遅いのであまり迷惑をかけないようにと思っていたが
出だしで躓いた・・。
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最初は樹林帯の登り | 小浅M山 |
林道のようななだらかな樹林帯の道を登るとやがて木が疎らになった所が小浅Mとの分岐。
快晴無風で暑くて早くもバテ気味で置いてかれてたが、ここで写真を撮ったり軽く休憩。
また登りにかかる。10分ちょっと樹林帯を登ると展望が開け浅M山の姿がクッキリ見えてくる。
残念ながら噴煙がこちら向きに来ていてイヤな感じ・・。
広大な斜面を夏道通しかやや右をショートカットしてエッチラオッチラ行くがなかなか遠い。。
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小浅Mから樹林を抜けると景色が開ける | 噴煙がこちら側にに来る中の長い登り |
またまた次第に前の3人と離されていく。この辺りは風がほとんど無く太陽も照り付けるので暑い。
2000mを過ぎたあたりで先程のテレマークの人が休憩していてこれから滑る準備をしていた。
少し話をしたらHPも開設している「えむやま」さんとのことで、近くの上田在住の方らしい。
近くて羨ましい・・・。
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景色は最高 | ここからクトー装着 |
この先からややクラストした急斜面のトラバース。てんきんさんと自分は板は履いたままクトー
(スキーアイゼン)装着。(アイゼン・ピッケルも持って来てはいたが・・)
きむひろさんとTAKUちゃんはアイゼンを付けて板は担ぐ。
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草津白根や上越国境の山々 | シュカブラ&クラストの斜面 |
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凍った斜面の最後のトラバース | 東前掛山鞍部 |
ほぼ夏道通りに登って行くと東前掛山の鞍部に到着。ようやく浅M山の山頂部分が視界に入る。
まだ遠そうに見えるがあと標高130〜140m位なので30分もかからないだろう。さすがにここから
先は岩も多いので板を担ぐがアイゼンは無くてもキックステップで行ける。
相変わらず噴煙は西から東の方に靡いているが真横に来ているのではないので時々臭う程度で大
丈夫そう・・。
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山頂への最後の登り | 噴煙を上げる山頂 |
ずっと無風だったがさすがにこの辺りになると冷たい風が吹き荒ぶ。。展望も更に広がり、ひと頑
張りで山頂へ・・。
念願の山頂〜〜!! 真っ先にお釜の中を覗き込む・・。。
しかし噴煙が多くて下の方まで良く見えない。。時折風向きによっては左右の淵のあたりだけ下の
方まで見ることが出来た。なかなか迫力がある。。これを見たかったのだ♪。
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お釜と噴煙の向こうは北アルプス | 同じく四阿山方面 |
山頂では寒かったが噴煙の直撃は免れ、少し硫黄臭がする程度だったのですぐ退散せず思ったより
長居した。
独立の高峰だけあって景色は最高だったが噴煙が邪魔で北アルプス方面は隠れたり顔を覗かせたり
という感じ。四阿山や草津白根山(元白根)はすぐ近くに見える♪。
折角山頂まで板を担ぎ上げたので寒い中記念撮影。。しかしデジカメの電池も寒さで一時的に使え
なくなって残念。。
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お釜をバックに記念撮影 | 最高点からの眺め |
さて休憩を終えていよいよ滑ることに・・。
山頂部の岩の多い場所を避けて少し左手の下で板を装着。
最初は岩交じりのアイスバーンを様子を見ながら慎重にターン。なんとかエッジはかかりそうなの
で安心したが緊張する。
ここで急に鼻がツンとなり目もショボショボしてきた。今まで僅かに硫黄臭がした程度だったのが
いきなり噴煙が直撃したのか?。これはヤバイ。。風が強くなって、それまで噴煙が上に上がって
からなびいていたのが直接来るようになったのかは分からないが、とにかく急だったのでビックリ。
これはすぐにでもこの場所を立ち去らねば・・。もう滑走態勢になっていて良かった。すぐにでも
高速で逃げられる??。
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シュカブラの中を慎重に滑る(左は噴煙) | 広大な斜面のアイスバーンを滑る |
急いで東前掛山の鞍部まで滑って、登りながら確認した北寄りの雪付きのいい斜面を上から偵察。
ここなら岩も少ないし良さそうだが、そのまま滑り降りると六里ヶ原の方に降りて峰の茶屋までの
3.5kmを歩いて戻らなければならないし、峰の茶屋に戻るには岩の多い場所を滑ることになる・・。
自分としてはこの快適(そうに見える)斜面を滑りたかったが斜度が緩んでからどうなってるか先
が分からなかったため安全策で峰の茶屋に戻るルートにした。上部の急斜面は右手にトラバース気
味に進み写真撮影をしながら登ってきた南側の尾根に出る。なんとかあまり岩を踏まずに来たが、
この尾根の下の方に行くと雪に隠れた岩があちこちにあり、ガリガリとイヤ〜な音を立てて板が悲
鳴を上げる・・・。
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ここもカチカチ(正面が小浅M山) | ここはパウダーっぽい沢筋 |
こりゃーたまらん。充分注意しても雪に隠れてるんで地雷を踏むようなもんでそのたびに板からも
人からも悲鳴が上がる・・・。たまらず左手の沢筋に入り、その後は小浅M分岐までは低潅木の中
を滑り、分岐で全員揃ってるのを確認してから最後は登ってきた細い林道を飛ばすとあっと言う間
に峰の茶屋に着いた。。
一番おいしい斜面をトラバース気味に来たのでイマイチ不完全燃焼だったが、晴天のオープンバー
ンは景色も良くて気持ちいい♪。かなり満足だったが、雪が少ないので板はガタガタになってしま
った。
帰路、温泉に入ろうとしたが軽井沢周辺は高くて混んでるだろうと思い、横川の峠の湯に寄ってみ
たが、ここは\500で綺麗な温泉で妙義ビューの露天風呂もあって良かった♪。
おまけ
今回は快晴で景色も斜面も素晴らしく非常に満足した山行であったが雪が少なくて残念だった。
やはり行ってみないと分らない部分があってすべてを当てるのは難しい。。
ちょっと代償もでかかったが、・・・翌日は早速チューンアップした・・・。
2回目のGPS使用も今回は視界良すぎてあまり活躍しなかったが、しっかりログは残せた。。
・・・今回一般公開?は見送りしときます。。
記録の誤字はお許し下さい・・。
注)浅M山は火山活動で入山は規制されていますので情報は事前に必ず確認要です。事前に何の前触れも無く突然の噴火も過去に有、
このことを充分承知されたほうがいいでしょう。状況は常に変化しているらしいです。
勿論、行動はあくまで自己責任です。
この記録を見て出掛けて遭難したり事故にあっても当方は関知しません・・。。悪しからず・・。
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