山 行 記 録 No.78
越後(魚沼)駒ヶ岳(2003m)山スキー |
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【日程】 2005年 4月 16日(日) | 【メ ンバー】 リーダー・TAKUさん 2名 |
日帰り 自宅 → (車)銀山平 石抱橋 → 柳沢出会 → 道行山 → 小倉山 → 駒の小屋 曇り時々 3:20 6:30/7:00 7:50/8:00 9:45 10:08 12:42/12:45 晴れ 越後駒ヶ岳 山頂 → 駒の小屋 → 小倉山 → 道行山 → 柳沢出会 → 石抱橋→ (車)自宅 13:07/13:36 13:38/13:45 14:15 14:43 15:10 15:48/16:20 19:20 |
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自己評価 眺望★★★☆/達成感★★★★☆/危険度★★★/疲労度★★★★☆/ 総合評価★★★★ |
越後駒ヶ岳(道行山手前より) | 越後駒ヶ岳 |
はじめに
またまた週末は天気が良さそうな予報!このところ天気さえ良ければいつでも山スキーに行けるよ
うスタンバイしていた。さすがにちょっと回数的にも多いんでどうしようかと思っていたが、やは
り天気のいい日を見逃す手は無い。またも無理やり誘った同行のTAKUちゃんとどこにしようか悩み
焼岳・唐松・巻機・谷川などが候補に上がったが、お互い行きたい場所がマッチしなかった・・。
が、最終的には最大公約数を取り?というより予報の良さそうで、深田百名山巡りの一環と一度TA
KUちゃんが敗退していてリベンジしたいという越後駒に・・
山行記
越後駒は距離があって時間がかかりそうなので出来れば前泊や車中泊にしたいとこだが、車で飛ば
せばなんとか日帰りでも可能なので、朝早めに出発。
奥只見シルバーラインの開通時刻の6時に合わせて旧湯之谷村のゲートに着くように出たが、予定
より早めに到着。奥只見丸山スキー場に向かうと思われる車の数が多くてビックリ。ゲートが開い
た6時と同時に走り出し、山スキーの場合の登山口になる銀山平の石抱橋の先に6時半に到着。先
に来ていた車は2台でそのうちの1台は前日から置いてあるようで、駐車スペースの横の雪の壁の
高さは4〜5m程あり、今年の残雪の多さに驚く。(あと2〜3週間は余裕で滑れそう・・)
石抱橋先の駐車スペース(雪の壁が高い) | 対岸はログハウスのような建物の川沿いの道を歩行 |
準備して早速出発。雪の壁を上がり北ノ又川沿いの左岸を進む。行程は770m→2003mなので標高
差が1230mだが、最初の川沿いのアップダウンと帰りが小倉山から道行山にかけて登り返しとなる
ため累積標高差は1300m程度になりそう。しかも距離が長いため時間がかかりそうなので気合を入
れて行こうとするもどうも調子が出ない。最初の川沿いの道では寝不足のせいで眠く、途中から左
の靴のアタリが出始めて気になってくるわ、右足の付け根も痛くなってきて、ペースが上がらなく
なる。
50分程の歩きの後の柳沢出合いからは最初の尾根にトレースがあったのでここから取り付き、よう
やく標高を稼いで行く事が出来る。
(ここは2番目の尾根に取り付いた方が時間的に若干速いかも・・・帰りに確認の結果。)
北ノ又川の景色(柳沢出合手前) | 道行山に登る途中から振り返る |
出合いからやや急な登りとなるが標高1060mあたりからは緩やかな登りに変わりしばらく登るとま
た急になる。ここの急登はシール登高をあきらめ担いで登り、道行山直下のなだらかな所でまたス
キーを履く。この辺りからは越後駒ヶ岳が綺麗に眺められ、また出発地点の銀山平方面も小さく眺
められ、コース全体が視界に入る。TAKUちゃんが前回来た時はこのあたりの尾根沿い雪が少なくシ
ュルンドやクラックだらけで道行山までに6時間もかかってしまって撤退したらしい・・。
道行山手前の樹林の切れ目からの駒ヶ岳 | 道行山から小倉山〜駒ヶ岳方面 |
道行山は南側をトラバースするように進み、ここからシールを付けたまま少し下り、標高1240m付
近まで下るとまた登りになる。帰りの登り返しがいやな所・・。トラバースしようにも左側の南斜
面には大きな雪庇がそこらじゅうに張り出しており出来そうにない・・。踏み抜きにも気をつけた
い場所。
小倉山も南斜面のトラバースになる。ここも真上に大きな雪庇があったがさほどはみ出してないた
めトレースに従って静かに素早く通過する。
小倉山への登り(雪庇の張り出しが大きい) | 小倉山(左)と道行山(右)を振り返る |
この日は土曜日だが入山者は少なく、ここまで会った人はすごいスピードで追い抜いたテレ単独の
人と、ほぼ同時に出発して休憩ごとに抜いたり抜かれたテレ・山スキー混成3人組。あとは一般の
登山者3人組とマタギ(熊撃ち)のオジサン2人組みに会っただけだったが、小倉山を過ぎて少し
登ったあたりで上からテレ2人組のオジサンが降りてきた。雪の状態を尋ねたら雪面にスジが一杯
出ており滑りにくいとのこと。この人達は前日登って駒の小屋に泊まったらしい。
小倉山からは、それまで薄日の差していた天気が少し悪くなってきてガスが出始める。山頂が隠れ
てきたのであとどれ位登っていいかが分かり難くなって来たが、歩いた時間の割には高度はあまり
上がっておらずなんとなく気疲れしてくる。
少しガスが濃くなったり、時折細かいあられが降ったりしたが弱いものですぐ止んだ。
雪面にはクラックが目立つ | 時折顔を出す駒ヶ岳 |
ずっと調子は悪く足も痛いので、なかなかペースが上がらない登りが続き休み休み登るため同行の
TAKUちゃんとも距離が離れていく。一旦登りの傾斜が緩くなってまた急になった後はずっと急でシ
ールでは徐々にキツクなったあたりがようやく駒の小屋直下の急登。ここでモタモタしてたら後ろ
から元気のいいオジサン4人組みが追いついて来て、ここは板脱いだほうが早いよと言いながら、
さっさと板を脱ぎツボ足で抜き去って行ったので、自分もここで再度板を担ぎ登って行くとほどな
く駒の小屋のアンテナの鉄塔が見えてやっと小屋に到着。疲れた・・。ここで追い抜いていった4
人組の人達と話をすると、我々より1時間も後に石抱橋を出発していたようで、あと最初の川沿い
の道で追い抜いて行った単独テレの人は山頂まで行った後だったようだが、この人も4時間以内で
駒の小屋まで登ってきているようで、皆さん地元の方らしいが元気で驚いた・・。
ここではほとんど休みを取らず再び板を履いてシール登高で山頂を目指す。あいにくガスで山頂は
見えないが、筋々のザラメ雪を少し登って右にトラバースして最後に左に行った所が山頂!長かっ
た登りだったがようやく着いてホッとした。
山頂への登りの途中から駒の小屋を望む | 山頂標 |
あいにく天気はガスで、ホントに久しぶりに眺望のない山頂となってしまって少しガッカリ。
少し休憩した後は早速滑走準備。シールは既に水をたっぷり含んでグショグショ・・・。
山頂から板を履いて滑る。筋々ザラメ雪は足を取られそうだし、ガスで視界が悪いので慎重に滑る
が、数ターンしたらすぐに駒の小屋が見えてくる。
山頂の小さな像 | 駒の小屋 |
小屋をちょっと見学。まだ新しくて綺麗なので快適に使えそうだ。ここからいよいよ滑りが楽しみ。
ガスが少し取れかかってきたので少し待ってみるがあまり変わらないのでスタート。最初は視界が
悪く小屋直下は右寄りの安全な場所を滑る。僅かに降りるとガスが取れて晴れ間が見えてきたと同
時に視界も良くなったので、今度は少しスピードを上げて滑る。ザラメで筋があるがまずまずの雪。
調子に乗って更にスピードを上げてターンして行く。なかなか気分いい・・♪
と思って滑ると前方に数名のギャラリーが・・、いいとこ見せていこうかなと思った瞬間、ターン
の切り返しで筋々雪にトップを取られバランスを崩し、リカバーしようとしたがかえって体勢が悪
くなり大ヘッドスライディングの転倒!!。ちょっと広めの緩斜面で油断したのがいけなかったか
・・、山スキーでは登りやビンディングの不調で転んだ事はあるが、それ以外では初めての転倒を
喫してしまった。やはりちょっと変な気を起すと良くないっすねー。
山頂方面もガスが晴れてきた・・ | 刻んだシュプール |
この後小倉山までは想像以上に快適な滑りを楽しむことが出来♪♪写真を撮り合いながら降り、小
倉山をトラバースした後は道行山までの登り返し。。シールを貼ることも考えたがヒールフリーに
するだけで行ってみようということになり、登って行くと意外に滑らず登れる。結局シール無しで
道行山直下までシール無しで行き、50m程度板を手に持って登っただけで済んだので良かった。
小倉山のトラバース | 道行山からの尾根沿いの斜面 |
道行山からは最後の滑り。。登りのうちから滑る予定の斜面を物色していたが、デブリが少し出て
いたり、クラックが進んでいる場所が目立ったりであまり上の尾根からだと快適でなさそうなため
結局安全策で下から2つ目の尾根を無難に滑って降りたが、雪はかなり軟らかくなっておりスキー
のターン毎に雪が団子になって転がって行く。途中カモシカを見ることも出来た。
下の方は疎林の中を滑る | 天気も回復し、奥只見の山々もスッキリ見える |
尾根筋を注意しながら滑り降り、途中から谷に降りた場所は底部の踏み抜きの可能性を考えながら
少し端を通り最後は柳沢出合の小さな橋の横に出た。ここもまずまず楽しめた斜面だった♪
ここからは朝歩いた北ノ又川沿いの道を戻る。微妙にアップダウンがあるもののシール無しのヒー
ルフリーで歩く。(行きもシール無しで歩いたほうが良かったようだ・・)
天気も良くなって気分はクロカンモード。帰りのこの道がかったるいなと思ってたけど天気がいい
とあまり苦にならず石抱橋に戻った。
筋の入った緩いザラメ雪の斜面 | 北ノ又川沿いまで降りる、川と山のコントラストがいい |
シルバーラインがこの時期は夕方6時になると閉鎖になるのでモタモタしていられないというプレ
ッシャーもあったが下りはやはり速かった。
帰りは道の駅に寄り酒やら山菜の土産を買って関越に乗る。
新潟側は土樽まで天気が良く、谷川岳も見えていたのに関越トンネルを抜けた途端に水上より関東
側は天気が悪いのには驚いた。
高速の渋滞もなかったので、遠かった道程の割には早めに家に帰れた。。
おまけ
この日は体調やら足の調子やら、靴の調子までイマイチでキツかった。途中敗退も考えたがなんとか
登ることが出来て良かった。標高が2000m程度の山だが豪雪地帯なので雪深いし景色も高山の雰囲気
を持っていて、出会った人も週末なのに10人強と極端に少なくなかなかいい山だった。さすがに百名
山でも登山口の枝折峠までの道も通行止めだし、標高差も距離もあるので来る人も少ないのだろう。
春の山は雪質の変化が激しい。いつも変化に対応出来るような守りの滑りをしているつもりだが、パ
ウダーだったり、障害物のない大斜面だったり、ギャラリーがいたりするとついついハイテンション
になり、守りの滑りを忘れてしまいがちなので気をつけたい・・。
この山はルート取りやシール歩行やツボ足登りの選択場所とかいろいろ勉強になった。。
あとはもっと体力をつけないと同行者に迷惑をかけるので鍛え直さないといけないか・・。。
今回の山行は1週前に行かれた「山登りのページ」のたつのさんのレポが大変参考になりました。
ありがとうございました。
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