山 行 記 録 No.62
白馬岳(2932m)・小蓮華山 A |
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【日程】 2004年 8月 11日(水)〜12日(木) | 【メ ンバー】 リーダー ・ エヌ 2名 |
1日目 自宅 →(車) 八方第二駐車場 →(タクシー) 猿倉 → 白馬尻 → 葱平 → お花畑 晴れ時々 2:55 5:25/6:10 6:25/6:35 7:30/8:00 10:15/10:40 12:00/12:25 曇り →村営頂上宿舎 → 白馬山荘 → 白馬岳山頂 → 白馬山荘(泊) 13:00/13:40 14:00/14:40 14:50/15:30 15:40 |
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2日目 白馬山荘 → 白馬岳山頂 → 三国境 → 小蓮華山山頂 → 白馬大池 → 天狗の庭 → 晴れ時々 6:50 7:05/7:36 7:59 8:42/8:52 10:10/11:10 12:00/12:10 曇り 蓮華温泉 → (バス)平岩駅 →(電車) 白馬駅 →(タクシー)八方第二駐車場 13:10/14:20 15:20/15:43 16:30 16:40 |
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自己評価 眺望★★★★☆/達成感★★★☆/危険度★★☆/疲労度★★★★/総合評価★★★★☆ |
白馬岳(猿倉−白馬尻間より) | 白馬山荘より白馬岳山頂部 |
はじめに
白馬岳は4年前に初めて小屋泊まりでの山登りをしたのがここで、山登りの楽しさが凝縮された
ような所でありその時のことは鮮明に記憶している・・。その後近くのスキー場や他の山に登る
時など機会は多く白馬三山の姿も良く見ていた。
前回登った時は天気は晴れたもののガスの出るのも早く、大雪渓では充分に景色を堪能出来なか
ったことと、山スキーのエリアとしても魅力たっぷりの場所であり、どんな地形だったのか下見
も兼ね、久しぶりに登ってみることにした。
山行記
1日目
前回登った時は1泊2日だったが朝の出だしが遅く、朝は快晴だった天気があっという間にガス
が沸き、折角のいい天気も朝早い時間帯だけだというのを実感した。特にこの白馬周辺はガスが
沸く時間が早く、朝8時過ぎると湧き出し、10時位になるとかなり濃くなることもしばしば・・
ということで、今回は朝早く(というか夜)出発しようと思っていたが仕事疲れで結局遅くなって
しまったが、上信越自動車道が7月に2車線化工事も終えたこともあり快調にすっ飛ばし、なん
と八方の駐車場に2時間半で着いてしまった! 八方の無料駐車場に車を置きタクシーで猿倉へ
結局朝の登り出しは夜行列車の人達と同じ時間帯になってしまったようだ。
朝の白馬三山(白馬村みそら野より) | 村営猿倉荘 | 白馬尻 |
お盆休みと少しずれていたのか思ったほどの人出ではなく、林道をゆったり白馬尻に向かう。同
行のエヌは出発直後いきなり速く歩いて先行していたおばちゃんたちを抜いていったが、そんな
歩き方すりゃーすぐバテるんで、当然抑える・・・。前回もそうだったが、ここの歩きは朝なの
に太陽の光が当たるとすぐに暑くなり早くも汗ダラダラになる。寝不足で体のキレも今ひとつ。
早く白馬尻に着いて大雪渓の涼しい風に当たりたくなるが、ペースを上げればバテるだけなので
ゆっくり歩く。 天気は勿論快晴で白馬岳の姿が見事♪
白馬尻では天然クーラーが楽しめると思っていたら、あまり涼しくない・・。前回は寒い位涼し
かったのだが・・雪渓が小さいからなのか、風が弱いのと両方のようだ。ここで早くも大休止し
た後、いよいよ大雪渓の登りに・・。大雪渓の最下部はシュルンドやクレバスが多く、取り付き
は20分近く登った地点になる。この登りの途中、観光ポスターとかによく出てくる大雪渓の撮影
ポイントで写真でも撮ろうと思っていた黄色の花は無いが、白い花だらけになっていた。
雪の少なめの大雪渓 | 白い花と大雪渓 | 大雪渓真っ只中 |
今回は大雪渓も快晴の中の登りになる♪
雪渓を登る人は蟻の行列という程ではなく、この時期の割には空いている。一応軽アイゼンは付
けたが、雪が軟らかいので付けなくても登れそうな雪。相変わらず落石は多く登っている間も向
かって左側から何回もガラガラとラクの音が聞こえてくる。一度止まってじっくり眺めたらこぶ
し大程度の石が何個も左側の斜面を転がっていたが、登っている所よりはかなり遠い場所。前回
はガスの中から音だけ聞こえていたが、こうもハッキリ見えていて、うーん、落ち着いて考えて
みると結構危ないもんだ・・・。たまに落石の直撃を喰らう人が出るのも頷ける。。
3号雪渓? | 葱平付近@ | 葱平付近A |
天狗菱が正面に見えて来る雪渓の真ん中はいい雰囲気で登れたが、雪渓から登山道への取り付き
は葱平よりかなり手前で向かって右手の岩場から斜面をトラバースして行く秋道になっていた。
涼しい登りが少なく少々ガッカリ。葱平あたりの雪渓は大きなシュルンドやクレバスでえぐれて
おり分厚い雪の塊の下には水が流れている状態で、これでは雪渓の上部を歩くのはとても無理だ
と思った。以前あった葱平の木製の階段も崩れてほとんどなくなっていた。
途中3号や2号雪渓の状態がどんなものか、山スキーで来ることもあるかと良く観察してみたが
意外にこの時期でも雪付きがいいなと感じた。が、斜度がかなりあり、しかも狭いので滑るのは
相当な覚悟が必要。
葱平からの急登をこなし、既に消えている小雪渓を過ぎるとやがてお花畑。杓子岳の天狗菱は槍
の穂先のような形で、一時ガスが少し出た天気もまた綺麗に晴れて来た。
杓子岳@ | お花畑 | 杓子岳A |
お花畑手前で杓子岳やお花を眺めながら気分良くコンビ二おにぎりの昼飯を食べる。花はトウヤ
クリンドウやミヤマトリカブト等、既に秋の花で前に来た時は同じ時期なのでクルマユリなどが
目立っていたのだが・・・今年は秋の花とコバイケイソウの当たり年なのか、どの山でも目立つ
ような気がする。
やっと村営頂上宿舎に着いてここで大休止。エヌの調子もイマイチでゆっくり登ったので思った
より時間がかかった。白馬山荘までは気持ちいい稜線でひと登り。途中枯れたウルップソウが数
多く見られたが、ほんの3株だけまだ花の咲いていたのを発見。7月の初めに来ないと見れない
と思っていたが見ることが出来て大満足♪
村営頂上宿舎 | 白馬山荘 | 新しくなった白馬岳山頂標 |
白馬山荘に着いて景色を眺めてから受付を済ませ、予約していた個室に入る。ここの個室は2人
だと2畳ちょっとのの広さの個室で狭いが落ち着いて過ごせる。
早速山頂へ登って360°のパノラマを楽しむ。下界は雲の中だが、高い山は顔を出しており、近く
に杓子・白馬鑓、剱や立山、毛勝三山、雪倉・朝日。遠くに黒部五郎や赤牛、槍まで確認出来る
ほか、富山湾や能登半島までうっすら見えた♪
雲海の富山方面 | 夕焼けの杓子岳と白馬鑓ヶ岳 | 同じく剱岳・立山 |
白馬山荘に戻ってしばらく素晴らしい景色をじっくり眺めた後、夕食。小屋は素泊まりにしてい
たので食事はスカイプラザで。幸い空いていたので窓側の席で更に景色を楽しむ。丁度夕焼けの
時間となり、移り行く景色を眺めながら食事。いやー、こんな贅沢なひと時はない・・・♪
(しかし本格的な山ヤさんにはこんなの邪道と言われそうだが・・でもこりゃーマジいいやー。)
夕食生姜焼き | ビーフシチューとワイン | 夕焼けと毛勝三山 |
夜は外へ星空を眺めに・・・。期待通りの満天の星で天の川もクッキリ。流れ星も数個確認出来
た♪
2日目
最初は、翌日雪倉岳〜朝日岳と廻って朝日小屋に泊まり蓮華温泉に下山の予定だったが、ここまで
で満足し過ぎてしまったことと、膝の調子がイマイチなので、結局翌日、大池経由で直接蓮華温泉
に降りることに予定変更してしまった。
(天気良過ぎて暑さでバテることも予想されたということもあるけど・・)
朝食もスカイプラザで・・ | モーニングセット | 八ヶ岳と富士山 |
朝食も又、スカイプラザで・・、パンもちゃーんと暖めてあって旨い!
ゆったりし過ぎてやや遅い出発。
この日も文句無しの快晴♪ 見える山は全て見ることが出来た・・・というか方位板に載ってる山
は全部見られたと言っても過言でないような好天。再度充分に景色を堪能し、三国境〜小蓮華山方
面に向かう。こちらも今年はやはり雪が少なく、やはり花も秋の花、コマクサももう無いか・・・
しかし稜線でも暑い!やはり標高の低い朝日岳方面に行くとバテそうだ・・、三国境で再考したが
やはり下山することに・・。白馬の山頂から小蓮華山までの間、山スキーに来た場合はどこからド
ロップ出来るかとか金山沢の位置とか確認しながら歩く。(春は山スキーに来るぞー!)
雪倉岳・朝日岳方面 | 三国境 | 振り返ると大雪渓 |
快適な稜線歩きを楽しんで小蓮華山を過ぎ大池が見えるあたりで、あきらめていたコマクサを見る
ことが出来たがもう枯れかかっており、時期も終わりのようだった。
この日も満足な歩きを満喫。。
小蓮華山 | 白馬大池 | 枯れそうなコマクサ |
白馬大池山荘でゆっくり休憩で昼飯。1時間も休んでしまった。人も結構多く、気温もかなり上が
って来て暑さも増す。
大池〜蓮華温泉間は展望のあまりない樹林帯。途中からガスもかかり、しかも延々と同じような道
が続き、いい加減飽きて来た頃かなり先の低い所に蓮華温泉の赤い屋根の建物がチラリと見え出し
た。見えてからも長かったがようやく無事到着。。
ゆっくり外湯巡りもしたかったが、バスの出発まであまり時間がないので内湯で我慢したが、なか
なかいい湯だった♪
天狗の庭 | 蓮華温泉 | 平岩駅 |
蓮華温泉から大糸線の平岩駅まではバスで山道を1時間・・長い。。
鄙びた平岩駅から南小谷乗換え白馬までようやっと戻った。
そして・・
結局予定より1日早く下山したため白馬村に2泊、3日目(8/13)は八方池観光。まだ好天は続き
白馬三山の眺めが見事だった。
そして昼は白馬飯店(ここは山スキーで有名な金沢のH川先生お薦めの店)で中華を食べ、あとは
ゆっくり過ごし、 4日目(8/14)はドライブしながら実家に寄ってから家路についた。
白馬三山 | 八方池と不帰キレット | 白馬飯店の蒸し餃子 |
おまけ
またまた、天気に恵まれ過ぎた。最初の3日間はこの夏でも一番天気が良かったのではないだろ
うか・・。
やはり白馬はなかなかいい♪ 槍や穂高も勿論いいが、ここは色々な意味でまた違った良さがあ
る。今度はやっぱり残雪期の山スキーに行って見たい。今回は下見も兼ねていたが、滑る所もい
ろいろありそう・・・。だが、体力が課題となりそうか。。。
あと雪倉岳・朝日岳は残念だったが、花のいい時期に再度チャレンジしたい。