山 行 記 録 No.77
谷川岳(1977m)芝倉沢 山スキー |
|
【日程】 2005年 4月 2日(土) | 【メ ンバー】 リーダー・TAKUさん 2名 |
日帰り 自宅 →(車)谷川RW 駐車場 →(ロープウェイ)天神平スキー場→ 熊穴沢避難小屋→ トマの耳→ 快晴 5:00 7:30/8:00 8:15/8:22 9:15/9:22 10:42/11:05 オキの耳 → 一ノ倉岳(鞍部) →(芝倉沢滑走)紅芝寮 → 土合橋 → 駐車場 → (車)自宅 11:18/11:20 12:29/13:10 13:58/14:00 14:50 14:57/15:20 17:55 |
|
自己評価 眺望★★★★/達成感★★★☆/危険度★★★☆/疲労度★★★/ 総合評価★★★★ |
谷川岳(天神尾根より) | 芝倉沢 |
はじめに
谷川岳は山登りを始めた頃一度登っており、いつも姿は見れど、お手頃過ぎてなかなか行く機会が
なかった。と言うか、山自体は素晴らしい山なのだがいつでも行けると思ってついつい後回しに・
・・
今回は山スキーでお手軽に行けて楽しめる場所というと、やはり筆頭に来るかも。。今シーズンも
行く候補に挙げながらも天候の理由でパスして来たが、週末の天気予報が良さそうなので、山スキ
ー3週連続となるが、これから何時週末が晴れとは限らないので無理してでも行ってみることにし
た。 直前でまたまたTAKUちゃんを誘い、お付き合いしてもらった(^^)
山行記
日帰り
東所沢で待ち合わせていたTAKUちゃんを拾い、谷川ロープウェイを目指す。さすがに4月の声を聞
くと関越も渋滞しない。曇っていた天気も北に行くほど良くなって沼田を過ぎたあたりからは谷川
岳の真っ白な姿も確認出来るようになり期待が広がる♪
水上I.Cからの道も空いているが所々凍結箇所あり、土合の先のスノージェットではカーブでスリ
ップして突っ込んでいる車もいた。ロープウェイの駐車場は\1,000と高いので手前の第2駐車場の
入り口の除雪してある場所に駐車、ロープウェイ駅までは5分ちょっと歩くがタダで済む。
ロープウェイも空いていてすぐ乗れ、今年新しく掛けられるロープウェイの工事状況やら田尻沢や
西黒沢の状態を観察、あっという間にまだガラガラの天神平スキー場に到着。
天神平より谷川岳 | 天神平スキー場(天神峠リフト) |
天神峠のリフトはどうやら9時運転開始のようで。(というかリフトは使う気はなかったが・・)
最初からスキーは担いでツボ足で登って行く。スキー場の向かって右手の尾根に辿り着くとドーン
と聳える谷川岳の雄姿が♪
小さなアップダウンがあったりツボ足トレースがバッチリなので板は担いだほうが良さそうだ。同
行のTAKUちゃんは板をロープで引っ張って登って行く。途中の壁のような降下する場所も全面に雪
が付いており、今年の雪の多さを物語っている。やはり完全に雪で覆われた熊穴沢避難小屋のある
場所で一息入れ山頂を目指す。山スキーやテレの人が多くボーダーはあまり見かけない。あとはツ
ボ足登山者がグループでいくつか登っていた。
板をロープで引っ張って登るTAKUちゃん | ここから肩の小屋までは急登 |
肩の小屋直下の急登を登り切ると頂上(トマの耳)に到着。最初暑かった登りも途中から少し風が
出て山頂も寒い。が、天気は少し霞みながらもピーカンなので眺望は最高。
万太郎山方面 | 茂倉岳・一ノ倉岳方面 |
さてとこれからどこを滑ろうか・・・と、・・実は車の中で気付いていたがアイゼンを忘れていて
谷川に行こうとは決めていたがどこを滑るかまでは決めていなかったが2人とも芝倉沢に行きたい
とはお互いに思っていたらしい。
ここから天神尾根を戻って滑ってもあまり面白くなさそうだし、マチガ沢や西黒本谷を滑るにはリ
スクが高過ぎるので西黒沢を少し行って途中から熊穴沢でも滑るコースかなとかぼんやり考えてい
た。しかしこの日から谷川岳の危険地区は立入禁止となり、マチガ沢はこれに該当するのでマズイ
か・・。
谷川岳山頂(トマの耳) | トマの耳とマチガ沢上部 |
やはりアイゼンが無いとここから先、一ノ倉岳まではオキの耳の先の下りが特に心配なので、もし
滑落や途中から引き返したくても戻れない事態になると最悪だ・・
ここまでの道はすべて雪が付いており部分的に凍っている場所もあったがトレースはしっかり付い
ていたし、ここから先にもトレースはある。TAKUちゃんも心配していたので、少し一ノ倉岳方面に
向かう人の様子を見ていたらやはり皆アイゼン着けてる・・と数名後に2人がノーアイゼンで、し
かも一人は完全なスキー靴の人。真似する訳ではないけどなんとか無理せず行ってみることにして
、ちょっとでもヤバイと思ったらすぐ引き返すことでTRYした。
オキの耳までは少し下って登るだけ、その先鳥居のある場所までもトラバースにはしっかりツボ足
トレースがある、特に緊張したのは1ヶ所だけ踏み跡が斜めになって凍っている所が緊張したがな
んとか通過。一ノ倉との鞍部に出る。ここで先行者8名が休憩しているので我々も少し休憩してい
たら、先行のTM3名パーティーが荷物をデポして滑走準備をして、そこから西側の谷に距離にして
1q弱滑っていて気持ち良さそう。彼らはここをツボ足で登り返して芝倉沢に向かうらしい。
オキの耳の山頂看板 | 一ノ倉岳 |
我々はここから先行し一ノ倉岳の登りに・・風も弱まって暑くなってきて、雪も緩んで来たのでノ
ーアイゼンでも全く問題無し。笹や石楠花の低木の先端が僅かにでているだけの道をトレースを追
って行くと最後は斜度が緩くなり一ノ倉岳の頂上西側に到着。ここからの眺めは素晴らしい!!
谷川連邦の山並みや群馬側・新潟側の山々とちょっと霞んでいるがすべて見られて最高の景色。残
雪豊富で真っ白だ♪ アルプスにもひけを取らない景色!。。
一ノ倉岳で谷川岳をバックに記念撮影♪ | 茂倉岳(正面)との鞍部のドロップ地点 |
ここまででも充分満足だが、ここからもっと楽しみな「滑り」が待っている。芝倉沢の斜面を覗き
込むとこれまた素晴らしい斜面♪♪。。ヨダレが出そう・・・。ここでパンをかじりながらちょっ
と休憩して早速出発準備。
先に先行していた3人組が滑って行くがドロップ地点は少し雪が固めだったせいか慎重に斜滑降で
斜度が緩くて滑り易い右手の尾根の方に向かって行く。なんか雪が硬そうな感じ。。
準備している間に何パーティーか追いついて来て10人位になって賑やかな感じになって来る。
さて、あまり先行者が多くならないうちに出発することに。
ここからドロップイン | 上部斜面を滑る♪ |
雪屁に注意しながら思い切って正面からドロップ。。広い斜面なのでさほど斜度は感じない。向か
って左手の少し急な所から滑ろうと思って2回程ターンをして様子を伺い、これは行けるぞと思っ
てスピードを上げた瞬間いきなりアイスバーン。危うく転びそうになったが耐え、次のターンは少
し軟らかめの場所でターンをしようと思ってたらこの辺全部カチンコチンのアイスバーン。低速で
かろうじてエッジが少しだけ言う事を聞く程度。さすがにヤバイと思って右手の少し軟らかい雪の
方に逃げて、再度下に向けて滑る。
大斜面に吸い込まれるように滑る♪ | 上部の滑った後を振り返る |
ドロップ地点で想像したイメージの雪質と違っていたのでちょっと緊張した。油断はマズイ。
少し写真を撮りあいながらゆっくり目に降りて上を見ていると後からドロップした人がアイスバー
ンで転倒!そのまま止まらず100m位滑落・・。幸い岩とか出ていなかったので怪我してなかった
ようだが危なかった。
ノド付近 | ノド直下の斜面を滑る(TAKUちゃん) |
その後も写真を撮りながらノドを通過、デブリの少ない向かって右側のシュプールの少ない斜面を
選んで滑って行く。かなり快適♪ 眺望もいい。すこぶるいい気分で滑る♪
ノド通過後の快適斜面を滑る♪ | 滑った後を振り返る(左のシュプール) |
やがて危険地帯のS字に差し掛かるが、やはり強烈なデブリで全て埋め尽くされていて右端のわず
かな狭い所を通過するがちょっと手こずる・・。この後も左側からのデブリも多く、雪崩に注意し
ながら安全な場所まで早めに滑り降りる。雪質は下部に来るとさすがにかなり重くなりターンはし
ずらくなりスピードも出ない・・。
デブリに埋め尽くされた斜面 | デブリに埋められた斜面A |
途中で先行していた3名を追い抜きダラダラの林道の下りを滑るが途中からシュプールが2手に分
かれ、左手の川沿いのほうのトレースを選んだら失敗・・。最後は虹芝寮の先でトレースが右手の
斜面をツボ足で登りに・・
仕方ないので板を脱いで登ったが同行のTAKUちゃんはしっかり間違い無いルートで先に滑り降りて
いた・・・。
このあたりから下はダラダラ樹林帯 | JR監視小屋 |
JRの巡視小屋の所から先はダラダラの湯檜曽川沿いのダラダラ滑り。ちっとも滑らないばかりか上
りになる所もありかったるい・・。
湯檜曽川沿いからの一ノ倉沢 | 土合橋付近の湯檜曽川 |
途中一ノ倉沢やマチガ沢を眺めて気を紛らわせながら、まだかまだかと思っていると右手の上にロ
ープウェイの山麓駅の建物が見えて来る。。ここからほんの僅かでやっと土合橋に到着。
アスファルトの道路を数分登り返すと無事、車に到着。。♪
帰り仕度をしていると後から戻ってきた人でドロップ地点で一緒だった人が横に車を置いていた人
で単独で降りてきたので連れの人は?と聞いたらパーティーの一人が芝倉沢上部のアイスバーンで
怪我をして動けなくなり県警のヘリを要請しているらしい。残りの人は付き添いで残っているらし
かったが、やはりあのアイスバーンは転倒したらヤバかったのかも・・。
帰り道は順調で渋滞無しで明るいうちに無事家に戻れた。
おまけ
谷川岳はいつでも来れると思っていたが、今回はその良さを実感。。かなりいい山だなと思ったが
危険もいっぱい・・・。
南斜面のクラックやら北斜面のクラストとかデブリで埋められた斜面等、とにかく雪崩が一番怖い。
安全面では充分に配慮して慎重に入山したい。。
スキーのページトップに戻る