山 行 記 録 No.13                        

槍ヶ岳(3180m)

【日程】 2001年 10月 5日(金)〜8日(月)
メ ンバー】  リーダー・奥様  2名
1日目    自宅 → 平湯温泉 →  上高地 →   明神 →    徳沢  →   横尾山荘 
曇のち晴  
8:00  12:40/13:30   14:00/14:20 15:05/15:15  16:00/16:10     17:10   
2日目   横尾山荘→ 一の俣→ 槍沢ロッジ→ 槍沢キャンプ地→ 大曲 → 天狗原分岐 →   グリーンバンド
快晴     6:10       7:00     7:35/7:50    8:20/8:30    8:55/9:10 10:10/10:25(途中昼食35分)11:40/11:45
     坊主岩小屋 → 殺生ヒュッテ → 槍ヶ岳山荘 → 槍ヶ岳山頂 → 槍ヶ岳山荘 → 殺生ヒュッテ (布団1人1枚)
    12:00/12:05    12:40/13:20    14:10/14:20   14:40/15:00  15:10/15:45(東鎌尾根経由)16:30
3日目   殺生ヒュッテ → 坊主岩小屋→ グリーンバンド→天狗原分岐 → 天狗原(氷河公園) → 天狗原分岐→
快晴     
5:40           6:00      6:10/6:20     6:55/7:25      8:00/8:15       8:45/9:00
        大曲 → 槍沢キャンプ地 → 槍沢ロッジ → 一の俣 →   横尾  →   徳沢 →     明神 → 
      
9:30/9:45   10:05/10:10    10:30/11:15    11:40   12:15/12:40 13:25/13:40 14:25/14:40   
        上高地  →  平湯温泉 

 
      15:15/17:50    18:30      
4日目  平湯温泉(中村館) → 自宅   
晴れ
        10:00                       18:25
自己評価 : 眺望★★★★★ /危険度★★ /疲労度★★★ /達成感★★★★ /満足度★★★★   
        
    

                       
                        槍ヶ岳(氷河公園より)
はじめに
夏に穂高に登り、下山後中の湯温泉旅館にあるポスターをぼんやり眺めいて目についた
のが槍沢の紅葉。紅葉のななかまどと槍ヶ岳が非常に綺麗で一時このホームページの表紙も
飾っていた。奥様も目を惹かれたようで、秋の紅葉時期に行ってみようとこのとき思いついた。
その後山岳雑誌に通は槍沢という記事が載り、涸沢の紅葉もいいけど槍沢もひけを取らない
という内容を目にし、ますます行きたい気持ちが強くなった。
やはり槍と穂高は早いうち一度行っとかないと・・・・。
       

1日目
移動に時間を取られるので初日は槍沢ロッジまで行くのが日程的には後が楽だが、混雑を嫌い
横尾山荘に泊まることにした。ここは混んでいても早めに予約しておけば2段ベッドの部屋にして
くれるのでゆったり寝ることが出来る。

朝、家をゆっくり出発、体調を整えながら登りたいので睡眠は多めに取る
車で平湯の駐車場まで行く。ここの駐車場もアカンダナ駐車場という平湯までバスでピストン
で行くという立地は結構不便だ。しかし後泊が平湯なのでしかも上高地まで平湯からのバスの
ほうが沢渡からより安いのでこちから行くことにする。

この日は上高地から横尾までの歩きだけなので楽勝の予定だった。
しかし歩き出してなかなかペースが上がらない。ほとんど平らの道のりでゆっくり3時間なのに
ザックが重く感じて少し歩くとすぐ疲れる。上高地の出発が予定より遅くなってしまい、しかも
ゆっくりペースで歩いたので横尾山荘に着いたときは少し暗くなり始めていた。
山荘は結構な混雑で、やはり紅葉が見頃の涸沢に向かう人が多いようだ。

    
2日目
この日は朝一番の回で朝食を済ませ、薄暗く寒い中出発。最初は平坦でまずまずのペースで行く。
槍沢ロッジまでは楽に行ける予定だったが、ロッジ手前の登りで早くも少し手こずる。ババ平を過ぎ
大曲あたりまではまた少し平坦モードになりペースが上がりだす。天気は最高で槍沢の紅葉は時期
もベストのようで最高の登山日よりとなった。
               
                  紅葉の槍沢(ババ平付近)                槍沢の紅葉 

大曲を過ぎたあたりから次第に登りがキツクなって来る。横尾山荘で用意してもらった弁当を食べ
(弁当といってもここの名物クロワッサン)元気を出しながらさらに登る。グリーンバンドからは槍が
ようやく顔を出し気合が入るも道は次第にゴーロとなってくる。坊主岩小屋を過ぎたあたりから
足が進まなくなってきたが、今日宿泊予定の殺生ヒュッテがだんだん近く見えるようになるので
なんとか頑張ってヒュッテに到着。

ここで宿泊手続きをして荷物を軽くし、一休みのあと槍の穂先を目指す。奥様はこれより先には
行かないと言い出すがなんとかなだめて一緒に穂先を目指し歩き出す。ここから槍の肩までの登り
がキツイらしいが、不思議と穂先がグングン近づいてくると元気が出て疲れを感じなくなる。しかし
奥様は呼吸が乱れ、相当バテテ来たようだ。東鎌尾根からの道と合流してようやく槍ヶ岳山荘
に到着。
                    
             槍の肩 直下の登り           槍の穂先への最後のハシゴ
          (右下はバテながら登る奥様)   

穂先を眺めながら一休みしていたが、穂先に登って行く人が少なそうなので早速穂先の登りに
トライ。(奥様は穂先はパス・・・もったいない) クサリで若干渋滞はしたが登りはさほど難しく
ない。程なく槍の頂上に到着。素晴らしい景色が出迎えてくれた。

      
     穂先の祠             穂先(山頂)にて記念写真      東鎌尾根方面(槍の影)

表裏銀座の山々、後立山方面、白山、笠ヶ岳、大キレットから穂高方面と、さすがにほとんど
の山が見られる。
しばし景色を楽しんだ後、下りにかかる。下りは先行者がいなかったせいもあり、あっというまに
降りてしまった。肩からの下りは東鎌尾根経由で殺生ヒュッテまで下る。途中ハシゴが少しあった
が景色を楽しみながらさほど時間のロスなくヒュッテに着いた。

殺生ヒュッテはいつでも空いているという噂で今回泊まることに決めた。とにかく夏の涸沢小屋
の混雑で寝むれなかったのが相当堪えたので、それからとにかく空いてる所に泊まることに決め
ていた。予想通り連休にもかかわらず小屋は50〜60人程度の宿泊者で食事も1回戦だけだった。
しかし空いているのは良かったが夜は相当冷え込み、朝は小屋の中の気温は6度、外は氷点下
5度位になっていた。
    

3日目
今日は氷河公園経由で上高地までの結構長丁場なので朝食は弁当にして早々に出発。まだ
先行して歩いている人がほとんどいないせいか大きな霜柱が沢山出来ており、踏みつけて遊び
ながら下る。今日も快晴で雲一つない天気に恵まれた。

途中、天狗原分岐から少し行ったところではななかまどの紅葉と槍の景色が丁度ポスターで
見た写真のとおりの風景となって大満足! 氷河公園に着くと天狗池に写る逆さ槍の写真を
何枚も撮った。まだ朝早い時間だったので光の加減もよく、ゆっくり撮影することが出来た。

目的を達成し満足しあとは下るだけ。バスの混雑が気になるので、下りは結構スピードを上げ
途中槍沢ロッジと横尾山荘で大休止をし上高地を目指す。徳沢や明神あたりからは沢山の
観光客を追い越しながら飛ばしたが、あいにく連休の中日でせっかく上高地まで飛ばして早目
に着いたものの、平湯や沢渡行きのバスは今までに見たことも無いような長蛇の列。

2時間半待たされてようやくバスに乗れたが列の後ろの人はもっと待たされたに違いない。
平湯温泉にはなんとか夕食に間に合う時間に到着出来、ゆっくり温泉につかって、翌日
家路に着いた。

    

おまけ
上高地のバス待ちは最も混んだ時間はバスターミナルから河童橋の近くまで列が出来た。
列に並んだすぐ後ろの女の子2人連れは平湯までバスで行きそこから借りていたレンタカーで
松本へ行き、今日中に特急あずさで東京まで帰ると言っていたが、今日中に東京まで帰るのは
絶対無理なので夜行か今日どこかに泊まる場所を探したほうがいいと教えてあげた。というのも
3年前の10月の連休に来たときも、帰りの沢渡行きのバスが158号線の渋滞で2時間位かかって
しまったことがあった。
そのときはバス待ちはさほどではなかったが道路が大渋滞でまったく動かなかったが、そのとき
よりひどそうな混雑だ。しかも日が暮れるのに従って寒さが厳しくなって軽装の観光客は気の毒な
ありさまだ。
相当時間がたってから整理券を配り出し (もっと早く対応しろよ!)、地元の消防団が焚き火をして
バス待ちの客に暖を取らせてくれだした。
この日はバスに並びだして平湯に着くまで実に3時間以上! 沢渡に行く人は道路の渋滞も重なる
のでもっとかかったのはいうまでもない。
上高地の交通手段ももう限界だと感じた。混雑の予想される日は午前中のうちに上高地のバス
ターミナルに戻って帰るようにされたし!!  決して甘く見てはいけません。
賢明な登山者や観光客の皆さん注意しましょう・・・・。