山 行 記 録 No.87-2
間ノ岳(3189m)・塩見岳(3052m) |
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【日程】 2005年 8月 10日(水)〜12日(金) | 【メ ンバー】 リーダー ・TAKEMARUさん 2名 |
1日目 曇り時々雨 自宅→ (電車)甲府 →(バス) 広河原 → 二俣 → 八本歯のコル → 21:30(前日) 23:45/04:00 6:12/6:40 9:30 12:00 北岳 山頂 → 北岳山荘 13:05/13:40 14:30 |
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2日目 晴のち曇り 北岳山荘 → 中白根山 → 間ノ岳 山頂→ 三峰岳 → 三国平 → 熊ノ平小屋 5:38 6:09 7:02/7:12 7:43 8:25 9:00/9:38 → 北荒川岳 → 北俣岳 → 塩見岳東峰 → 塩見岳西峰 → 塩見小屋 12:08/12:16 13:38/13:53 14:27/14:31 14:38/14:41 15:33 |
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3日目 霧のち曇り 塩見小屋 → 本谷山 → 三伏峠 → 豊口山登山口 → 鳥倉林道ゲート→ 5:37 7:04 8:00/8:15 9:58 10:27/10:30 (タクシー)清流苑 → (タクシー)松川IC・BS→(バス・電車) 自宅 11:45/14:10 14:15/14:45 20:00 |
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自己評価 (間ノ岳) 眺望★★★★/達成感★★☆ /危険度★★ /疲労度★★★ / 総合評価★★★☆ (塩見岳) 眺望★★★☆/達成感★★★☆/危険度★★★/疲労度★★★☆/総合評価★★★★ |
間ノ岳 (熊ノ平小屋付近より) | 塩見岳(三国平より) |
山行記
2日目 8/11(間ノ岳・塩見岳) (1日目はこちら)
天気は朝から綺麗に晴れて富士山もクッキリ見え、昨日見えなかった山々も姿を現してきた。
この日は長丁場なのでゆっくり歩くことにする。早速間ノ岳を目指しての登りとなる。
朝焼けの中の富士山 (北岳山荘より) | 八本歯と鳳凰山のオベリスク (北岳山荘より) |
中白根というピークに立って後を振り向くと北岳から甲斐駒や鳳凰山が見事で右手には仙丈岳のど
っしりとした姿が見られ、前日の悪天分の眺望も取り戻した感じだ。
しかし、このピークは「山」としては認められていないのか・・名前はあまり聞かない。。
ここで これから行く塩見岳も遥か彼方に小さく見えてきた・・・「うっ、遠い・・。」心配になっ
てきたが行くしかない・・
さて長丁場に気合を入れて出発!(バックは北岳) | 中白根山 山頂標 |
間ノ岳と遥か彼方に塩見岳 | 背後に北岳と甲斐駒 (帽子忘れてタオルを巻く・・) |
ここから間ノ岳迄の登りがこの日最初のキツイ所。前後に学生の団体がいたが、無理して追い抜く
ことは避けゆっくり後をついていくが、そのうち「お先にどうぞ」と言われて道を開けられてしま
った。 (ゆっくりくっついていくのがいいのに・・・)
間ノ岳山頂標、バックは北岳と甲斐駒 | 間ノ岳山頂より雲海に浮かぶ富士山 |
そのままゆっくりペースで登って間ノ岳山頂に着いて早速記念撮影。丁度逆光で撮りづらい。
広い山頂からは農鳥岳や富士山、反対側には仙塩尾根や南ア北部の山が間近に良く見える。
先が長いので休憩時間も短く早々に出発することにする。
間ノ岳山頂より悪沢・赤石・塩見 | 間ノ岳からの稜線より三峰岳 |
ここから三峰岳までは少しガレた道の下り。朝の涼しい風が右側から吹きつけ暑さを感じない。気
持ちのいい尾根の道で団体さんとすれ違い、最後に少し登ると三峰岳。山頂は若者?のグループで
盛り上がっていたのでそさくさと立ち去って、熊ノ平小屋を目指す。次第に太陽も上から照るよう
になるが、相変わらず右手から涼しい風が吹き上げてきて気持ちがいい。左手には次第に農鳥岳の
姿が大きくなってきた。この辺からの姿は結構いい形をした山でそそられる。
三峰岳から仙丈・甲斐駒 | 農鳥岳の姿も大きくなる |
農鳥小屋からの道と合流する三国平あたりは広々として間ノ岳や農鳥岳の景観も良く、人の気配も
無くていい雰囲気だ。
ここから少し行くと樹林帯に入り、花も多い。南アルプスの森林限界はさすがに高い。北アと何百
メートルも違うようだ。ここら辺のお花畑はマルバタケブキの黄色い大きな花やハクサンフウロが
多く、しかもこの二つの花はこれより先ずっと目にすることになった。
三国平からの塩見への稜線 | マルバタケブキのお花畑 |
次第に日差しも強く照りつけ暑さも増してきたところで熊ノ平小屋に到着。小屋番のオジサン・お
にーさんがいる以外は誰もいない。ここで早い昼食として農鳥岳の眺めがいいベンチで小屋番の人
達と話をしながら北岳山荘の弁当を食べる。この場所は静岡市になるようで、小屋も静岡市の所有
で東海フォレストの運営と聞くと南アルプスの南部に足を踏み入れたかなーという感じ。。
熊ノ平小屋 | 熊ノ平小屋からの間ノ岳・農鳥岳(右) |
小屋の左手に水場があり水が豊富に流れており、ここから先は水場が全然無いのでバッチシ水を補
給する。ゆっくり休憩し過ぎたので、「塩見小屋まで6時間」という看板を見てため息をつきなが
らまた黙々と歩き出す。
樹林帯をトラバースしながらの登りを抜けると一旦小岩峰という開けた尾根に出てまた樹林帯の稜
線伝いにアップダウンを繰り返しながら尾根の向かって左側(静岡側)を歩いていく。
強い日差しは樹林で遮られたり、時折涼しい風が谷から吹き上げてくるのでさほど暑さは感じない。
すれ違う人はまばらで静かな雰囲気の中マイペースで黙々と歩く。
この日は最後に塩見への登りの体力を残すことと、天気が悪化したときに逃げ場が無いので雷だけ
は心配。次第に雲が多くなって時折飛行機が上空を通る時のエンジン重低音が響くと、雷の音かと
ビクビクしながら歩く。
小岩峰からの塩見岳 | 北荒川岳からの塩見岳 |
アップダウンが多い中、北荒川岳の登りはかなり体力を使ってバテてくる。樹林帯もここで終わり
という場所で雨がパラっと来たのにはビビッたが、空はまだ明るくすぐに止んだので助かった。
ここまで来ると塩見の姿はかなり大きくなり最後の登りで体力が持つかまた心配になって来た。
北荒川岳のザレた稜線にはタカネビランジがひっそり咲き、少し低い場所にはまたマルバダケブキ
の群落があった。
タカネビランジ | マルバダケブキの群落と塩見岳 |
塩見〜蝙蝠岳の稜線に出る迄はかなりザレた急な登りで気を抜けない。滑り易い道だし滑るとかな
り下まで転落しそうなので慎重に登る。かなりキツイ。正面の塩見岳の右手には塩見小屋の青い建
物も見えてくる。
歩幅をかなり少なくとりながら急登をこなし、蝙蝠岳方面からの道との合流に(北俣岳のコル)に
着いた。
ここで先に着いてたTAKEMARU君と合流したが、少しゆっくり休むことにして、また先に行ってもら
う。あとは塩見への最後の登り。なんとか気合を入れて登ろうとするがなかなか足が前に出ない。
左側には3000mの標高でもお花畑が広がっている。
塩見東峰直下からからの蝙蝠岳・いい形。。 | 塩見岳より来た道を振り返ると間ノ岳や北岳・甲斐駒が |
バテバテで塩見の東峰に到着。。♪
かなり雲の多くなった間ノ岳方面を振り返る。南アルプス南部の山々もほとんど雲の中・・
眺望はちょっと残念だが、自分のいる場所だけ天気が良くて雨に降られなくて良かったー♪
塩見岳東峰山頂 疲れて顔も真っ白!??笑 | 塩見東峰より西峰&山頂のTAKEMARU君 |
山頂で記念撮影して、感慨に浸る間もなく西峰へ。
ここでまた記念撮影して退散。塩見小屋の夕食は16時30分で早いという話を塩見小屋宿泊予定のピ
ストンで来た人から聞き、あまりゆっくりもしてられなく下山にかかる。
塩見岳西峰山頂 | ガレた塩見の下り道 |
塩見の下りは岩場の歩きづらい道。人が多い時は落石にかなり注意しながら歩かなければならない。
幸い人も少なくて良かった・・。途中で雷鳥の親子も見た。
塩見の下りで見かけた雷鳥(良くみえませんが・・) | 塩見小屋付近からの塩見岳(左) |
塩見小屋にはなんとか15時半過ぎには到着。。
ビールを飲んでノドを潤す。熊ノ平小屋から何も食べてなののでかなり空腹だったしノドも乾いて
いたので気分いい♪。
夕食はコロッケと漬物がメインだったが御飯と味噌汁がうまかったのは良かった。
塩見小屋
何もすることがないので夜は早めに寝るが、疲れてる割には早く目が覚めてしまい、あまり眠れな
い。夜遅くから雨が降り出し、雷の音が鳴り始めた・・・。
3日目 8/12
夜中のうちから鳴り始めた雷は朝起きる頃になっても止まず、雨も強くなってきた。朝食時間の4時
半頃はかなりひどく、これは停滞を余儀なくされそうだ・・・・。
朝食の間、小屋の主人はまだこの程度の雨なら大きな心配は無いが塩川に降りる人は雨が続くと丸太
橋が渡れなくなる場合があるという話。
ほとんどが樹林帯なので落雷の心配はあまり無いが、3年前に落雷事故で死傷者も出ているので心配
。ただ塩見岳や塩見小屋のあたりは落雷は多いらしいが、事故のあった本谷山は普段落雷の少ない場
所らしい・・が、やはり心配だ。
朝食を終えて仕方なく出発の準備だけはしておこうと思って準備し終える頃、雨が急に止んできた。
小屋の外の携帯が通じる場所で天気サイトの雨雲レーダーを見たら、雨を降らせた雲が東に移動し、
これから数時間は雨が降らなさそうな感じなので、早速出発することにする。
濃い霧の中歩き出す。鬱蒼とした樹林帯を下りながらのトラバース、そして登り返して樹林が切れる
と本谷山に着く。残念ながらまだ視界ゼロ。この辺りで三伏峠方面からの人とすれ違うようになるが
人は少ない。
更に少しアップダウンのある稜線を歩くと三伏山。更にその先ちょっとで三伏峠に到着。
本谷山山頂 | 三伏峠 |
大雨の影響もあまり無さそうなので塩川に降りる道も大丈夫そうだが、天気も悪いし疲れもあるし
膝の調子もイマイチなので早々に下山して風呂にでも入りたいので予定を変更。。コースタイムの
短い鳥倉林道経由で、ゲートからはタクシーで松川IC近くの温泉施設のある清流苑まで行く事にす
る。三伏峠小屋でタクシーを呼んでもらった。
三伏峠小屋 | 三伏峠から鳥倉林道登山口への標識 |
鳥倉林道までの道はまた鬱蒼とした樹林の道。途中に10分の9、8、7と均等の歩行時間で正確に標識
が立ててある。我々の歩行時間で丁度10分で下って行く・・。
林道の登山口からは林道歩きだが、ここのコースタイム30分というのはかなりキツイ。相当早足で
歩いたつもりなのに丁度30分かかってタクシーの待っているゲートに到着。。
雨に打たれずに無事下山出来て良かった♪。
鳥倉林道登山口 | 鳥倉林道ゲート(タクシーも来ている・・) |
タクシーで1時間ちょっと揺られ松川IC近くの清流苑でゆっくり温泉に浸かる。ここの温泉は露天
風呂もサウナもあって広々として眺望も良く、それでいて\400は安い♪
しばらくゆっくりしてビール&昼飯を食べてタクシーで松川ICのバス停に行き、中央高速バスで家
路についた。高速の渋滞で1時間程遅れたが無事帰った。。
おまけ
2泊3日の日程でこの行程だと今の自分の体力だとこの位が限界かもしれない・・・。
2日目は行程も長く、途中で雷でも来たら逃げ場も無いので心配だったが、天気が持ってくれて何
よりだった♪
いつも天気のいい日ばかり狙って山に行っていたが、やはり天気の悪い時の歩きもこなしておかない
といざという時に困る・・。北岳の登りで降られたが長時間でなくて良かったし、暑さもさほど酷く
ならずホントに良かった・・♪。
なんだかんだと、まだ天気にツイていたようだ♪
南アルプスは地味だが北アルプスとはまた違った雰囲気でいい。アプローチの悪さはしょうがないの
か・・人も少ないのもいい。。
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