山 行 記 録 No.173  

北穂高岳(3106m)

【日程】 2009年 10月 10日(土)〜11日(日)   【メ ンバー】  お気楽 単独
1日目      自宅(車)→ 奈川ダム(車) → 沢渡(タクシー)→  上高地  →   明神  →  徳沢 
晴れのち雪
   前日23:20    2:30/4:40      4:50/5:20        5:40/5:50      6:24/6:27  7:08/7:20   
          → 奥又分岐 →  屏風のコル →  賽の河原  → 屏風のコル  → 涸沢ヒュッテ

                8:12      10:02/10:10    10:23/10:37     10:48       11:38/11:58 
         → 北穂高南稜 →  北穂高岳 山頂 →  北穂高小屋 
                14:37/14:40     14:53/14:56          14:57 
   
2日目      北穂高小屋 →  北穂高岳 山頂 →  涸沢小屋 →  本谷橋   →  横尾 → 
快晴のち晴れ
    6:54         6:55/7:01         9:14/9:32       10:38       11:20          
            徳沢  →  明神  →  上高地(バス) → 沢渡(車) →  自宅

            11:55/12:03   12:47       13:20                      20:10
自己評価  眺望★★★/達成感★★★★/危険度★★★疲労度★★★★総合評価★★★★
涸沢からの北穂 北穂山頂からのキレット&槍

はじめに

今年の夏山は天気に祟られ燃焼出来ず・・。
やはり北アルプスの絶景を拝んでおかないと体に悪い。

そこで、どうせなら一度も見たことのない涸沢の紅葉でもと思って計画していたが、今年は紅葉の
ピークが早く終わってしまったようだ。
しかし、、、ピークは過ぎても下の方はまだまだ楽しめそうなんでいってみることにした。

今回も天気には台風やら冬型やらとギリギリまでヤキモキさせられ、同行者もなかなか都合つかず
で、結局九州から貯まったマイレージを使って飛行機で飛んで単独で行くことにした。

日程もなんとなく決まらないままだったが、最後の最後でまだ行ったことや通ったことのない穂高
エリアということで、パノラマ新道経由屏風のコル・北穂・涸沢岳・前穂、重太郎新道経由で上高
地に降りるルートで行くことにしたが・・。


山行記

1日目

9日の金曜は仕事を17時で切り上げ、長崎空港から最終便の飛行機で羽田経由自宅、そのまま準備
して車で出発。
沢渡手前の奈川渡ダムのほとりで2時間弱仮眠して5時前に沢渡へ。
3連休の初日の朝ということもあって駐車場は既にすごい車の数。シャトルバスがまだ運行前でタ
クシーがどんどん出発していく。気温は3度でやはり予想通りの冷え込み。
さて、自分もゆっくり支度してタクシーに相乗りで上高地へ。上高地のバスターミナルも登山者中
心にこれまたスゴイ人の数。

河童橋と穂高 河童橋からの穂高


軽く朝食を摂って出発。大正池あたりはモヤがかかっていたが次第に晴れてきて、穂高も稜線は少
し雲がかかっていたがまずまず綺麗に晴れている。

明神岳 明神館


この日は徳沢〜パノラマ新道で屏風のコル、涸沢から北穂まで行きたい。午後からは寒気が入って
崩れるとのことなので早足で歩いて行く。睡眠不足ながらなんとか頭はスッキリしているのが救い。

徳沢 新村橋

徳沢から新村橋を渡ると、誰もいなくなる。

道も看板とか全く無く、間違えたのかと勘違いする位。途中にかろうじて奥叉白池方面への分岐が
岩にペンキで書かれてあるだけ。

奥又分岐 トラバースした谷

途中小さな谷を3か所程横切って行く。谷を見るとつい雪のある時のことを考えてしまい・・
見た所は全て滑るにはいい斜面だなと思った。

なかなか人と出会わなかったが、徳沢から1時間以上経過して初めてすれ違った。その後はパラ
パラと何人かとすれ違う程度。
追い抜いたり抜かれた人もいず・・静かでいい道だと思ったが・・。


屏風のコルの看板 屏風のコルからの涸沢・穂高

屏風のコルまでは意外に長く感じたがようやく到着すると、疲れはすっ飛んだ!

期待以上の大パノラマ!。写真で見た以上に迫力があるし、紅葉は確かに終わってるようだけど、
まだまだ下の方は綺麗だし感動の景色♪

屏風のコルからの北穂 屏風の頭

しかし天気が残念ながら早くも下り坂で穂高の稜線はガスがかかっていて風も吹いてきて寒い。
途中の小さな池もカチカチの氷が張っている・・。
少し屏風の頭方面に登り、途中賽の河原まで行ってみると反対側の常念や蝶もクッキリ見えなか
なかの眺望♪

喜んでると何やら白い物がパラパラ・・雪が舞ってきたようだ。
すっかり満足してしまったのでこれで日帰りで帰ってもいいかと思う位だったがせっかくなので
この先に進むとする。

涸沢下部 パノラマ新道から北穂・涸沢方面

天気が心配なので、あまりゆっくりもせず涸沢に向かうが、ここからの道があまり良くない。主に
トラバース道だが小石がパラパラ音を立てて落ちて箇所が多く、落石要注意!
小さい石ばかりだったが当たればアザくらいは出来そうなので気をつけながら歩く。


写真をいっぱい撮りながら歩き無事涸沢に到着。

涸沢ヒュッテ 涸沢すぐ上の降雪

横尾からの道は予想通りアリの行列でスゴイ混雑。
天気は雪が舞ってる状態だが、積もるような雪ではなさそうか・・。
涸沢ヒュッテで一休み。おでんとカレーを食べて、予定通り北穂に向かうことにした。

この天気だと北穂や奥穂に上がる人が少なくなり北穂小屋の混雑もいくぶん緩和されるかも・・。
予定通り昼にヒュッテを出発したが涸沢小屋のところで雪の降りが少し激しくなったためザックカバ
ーを掛け、カッパを着て上部の厳しいと思われる状況に備える。

しばらく登って長いクサリ場とハシゴを過ぎるとそれまで薄日も差していた天気も視界があまりよく
なくなってくる。


前穂方面 北穂南稜との分岐

思った通り登る人はまばらで少ないし、降りてくる人もパラパラ。。
だんだん疲れも出てきてバテバテになってきたところでテン場に到着。すぐ上に大声で登ってる団体
がるなと思ったら韓国人の20人位の団体さん。北穂小屋に向かうかと思ったらなんと穂高岳山荘の方
に曲がっていった。
自分も少し様子を見に後ろから行ったが北穂の南稜から西側の涸沢槍や涸沢岳方面は雪が多くかなり
厳しそう。
韓国人の団体さんはこの時間で小屋に着くのが日没ギリギリなんじゃないかなと心配になった。



北穂小屋方面に戻り北穂の山頂までは南面なのでまだ雪はさほどではなく無事山頂、そして小屋に到
着。思ったより時間がかかってなくてホッとした。


北穂山頂 北穂小屋テラス

その後雪は降り続いたが積雪は深い所で5cm、小屋前は3cm程度済んだ。予想通り上がって来る人
もそれほど多くはなく、布団1枚に1人確保出来てラッキーだった♪

北穂小屋は噂通りクラシックが流れ、こじまりと落ち着いた雰囲気。食事も夕朝とも美味しく、
眺望は勿論最高で気に入ったが、てっぺんにある小屋なので水だけは思うように使えないのは致
し方ない。。

早々に夕食を済ませ、後はバタンzzz。
夜中に1回トイレに行ったりしたがまあまあ寝れた。夜中のうちに雪は止み、星空が綺麗だっ
たが月明かりが邪魔してた。




2日目

朝はまだ暗い5時過ぎから朝食開始。
朝食が終わってからご来光♪

快晴でどの山も綺麗に見え、特に大キレットから槍の景色はもう言うことなし♪
ただ北の方は少し天気の回復が遅かったのか雲が取れてなかったようだ。

モルゲンロートの大キレット&槍 御来光

朝食後はゆっくり準備。なるべく先行者が多い方が歩き易いと思い遅めに出発するようにする。
(小屋に宿泊した人の中にはアイゼンを持ってきてない人が多かったのには驚いた・・雪降るっ
て予報だったのにねぇ〜・・)
結局、降雪のため奥穂経由で上高地に降りるのはあきらめ涸沢〜横尾経由の平凡な道で下山する
ことにした


出発してすぐに山頂で絶景を堪能するがさすがに少し風もあって寒いのでもったいないがすぐに
歩きだす。

北穂山頂から大キレットから槍 北穂山頂から奥穂

北穂山頂から奥穂&前穂 北穂山頂から笠

真っ白になった登山道だが僅かな積雪のためアイゼンを使うかどうか微妙な感じ。結局ノーアイ
ゼンで慎重にゆっくり下る。

滑りながらも慎重に下ると途中から登りの人とすれ違うようになる。
クサリ場のあたりからは人の数もグッと増えると共に、雪もかなり溶け歩き易くなる。

降雪後の下山道 涸沢手前で北穂を振り返る

日差しもかなり強くなりほどよい心地良さ♪

雪が無くなってからはズンズン下り涸沢に到着。

涸沢小屋で一休みして景色を眺めながら時間的に空いていたテラスでソフトクリームを食べる。
さすがにピークの涸沢は華やかな雰囲気♪
いつもは年輩の人ばかりだが若い人も多く華やいでていい。

涸沢小屋テラスから前穂 涸沢テン場は満員御礼!


あとは紅葉を眺めながら下るだけ。

出来るだけ帰りのバスの混雑やら渋滞を避けたいので飛ばして降りようとするが・・・
やはり人が多い。

涸沢の紅葉・奥には常念 人人人・・・の本谷橋

ものスゴイ数の人が登ってくるし、降りる人も多いので、すれ違いや追い抜きに手こずる。

特に本谷橋手前の渋滞と橋の所で休んでる人の数にはビックリ。
そして、横尾からは完全消化試合。
早足で歩いたものの疲れが出てきて徳沢で一息入れて上高地へ。

ここもスゴイ人。。年々数が増えてるように思う。

横尾 人人人・・混雑の河童橋


あとはバスもさほど待たずに沢渡へ。すぐに車を飛ばして帰路についたが、やはり笹子トンネル
やら小仏トンネルで計28km渋滞にハマったが家には割と早く到着した。




あとがき


結局降雪で北穂のみとなってしまったが、その分北穂山頂からや屏風のコルからの景色は素晴らし
く、小屋の混雑も避けられて満足いく山行だった♪

この時期は混んでるけどやはり穂高や涸沢は華やかな雰囲気で、これはこれでたまにはいいかと思
った次第です♪