山 行 記 録 No.53                         

至仏山(2228m)

【日程】 2004年 4月 29日 (木)
  【メ ンバー】  リーダー単独
日帰り   自宅 →(車)鳩待峠手前2k →  鳩待峠  → 標高1900m付近 → オヤマ沢田代 → 至仏山山頂
 快晴    5:00            7:20/8:00       08:25/08:32   9:35/9:45              10:10        11:00/11:15
      (ワル沢スキー滑走) → ワル沢下部(川上川出合)→ 鳩待峠 → 鳩待峠手前2k →
 (車)自宅
                         11:45/12:00             12:30/12:50  13:00/13:10        16:00
自己評価   眺望★★★★/達成感★★★/危険度★★/疲労度★★/総合評価★★★★
     
    

 
        至仏山(鳩待峠上より)                      至仏山 山頂 

はじめに

前回の山スキーで御嶽山が天候にも恵まれ、最高に良かったので今シーズンは満足した気分になっ
ていたし、フリートレックを失くしてしまったため、シールとビンディングを買わないと山スキーが出来な
い状態になっていた。しかし、今シーズンは道具はもう買わないと決め、じっくり検討して来シーズンに
揃えようと思ったが、とりあえずもう少し山スキーをやりたいのでスノーシューだけは買ってしまった。

GWは立山でツボ足登りでスキーを楽しもうと思っていたが、もう一つお手軽日帰りでどこかに行こう
と考え、至仏山は登りの傾斜もキツクなく、この時期はツボ足のほうが速いとのレポも多く、確かに雪
も緩んでるし、人も多く入ってトレースも多数あるので心配なさそうなので行ってみようと・・・・

至仏山は登る時期も限られ、真冬は勿論、5月中旬から6月も植生保護のためか登山禁止になるの
で鳩待峠のOPENした直後のGWは山スキーがてらの登山には最高の時期になる。


山行記

朝早く行くことも考えたが、早過ぎると道が凍って登りずらいかもと思い、ゆっくり目に出発。天気は最
高で途中の赤城や榛名、谷川岳や武尊がクッキリ。冬晴れのような澄んだ晴天♪

○道路が・・・
戸倉から鳩待峠は冬期通行止から前日開通したばかり。今年は雪が少ないという話が多いが、この
辺りは平年並みかやや少なめ程度のような感じがする。前日上空に寒気が入ったため、雪が降った
かも・・と思っていたら津奈木を過ぎたあたりから道路に雪が出始め、とうとう鳩待峠の手前でカリカリ
のアイスバーンになり、登れない車が続出。自分の車も夏タイヤに履き替えてしまってるし、こんなこ
ともあろうと思い、チェーンを積もうと用意してたのに見事に忘れた。。。

登れない車の人達は大半が山スキーヤーか山ボーダー。皆、あっさりあきらめ仕度して足で登り始め
ている。鳩待峠までは徒歩30分位だろうと言ってる人が多いので、仕方なく足で登ることにした。

まぁ、いい準備運動だし、路駐なら高い駐車料金(2500円)取られなくていいやと自分を慰めテクテク
登る・・。もう少し待ってれば、すぐ溶けると思うけど、早く登り始めたいので、待てない気分だった。
  
    武尊山(関越道より)           凍結した道路             大賑わいの鳩待峠  

30分後に鳩待峠に着くと、出発準備をしている山スキーヤー、山ボーダーが大勢いて大賑わいでビック
リ。登山だけの人が肩身が狭い位の世界だ。

○登山道へ
鳩待峠より至仏山登山道へ入る。予想通り柔らか目の歩き易い雪で、しかも新雪がうっすら・・。ツボ足
でもシール歩行の人と同じ位のスピードで登れる。スノーシューは持ってきたが、必要なさそうなので車
に置いてきた。完全にゲレスキーの延長スタイル・・・。
山ボーダーの若者はツボ足でガンガン登っていく。やはり若者はボーダーが多い。それにしても賑やか
で、ボーダーの集団が目立ち、全体の40%位で、山スキーが30%位でテレマーカーが20%、残りが一
般登山者という感じの比率。ツボ足の中ではアイゼンをつけてる人が半分弱いたが、雪が柔らかくて必
要ないと思ったのか、ダンゴになるのか、途中ではずす人も目立った。
   
      至仏山登山口           至仏がハッキリ見てえくる        左手後方には白根や皇海

天気は快晴なのだが、風が強い。特に山頂を見上げると雪煙少し舞ってるようにも見える。最初の樹林
帯でかなり吹いてるので、稜線や山頂が思いやられる・・・。
登り出してすぐ暑くなり帽子を取るが、風が強くなるとすぐ寒くなる。標高差の半分位登った所で小休憩し
て、また登り出す。少し登ると稜線に出て見晴らしが広がる。西側の山々も見えてきて、疲れが癒される。

○そして山頂へ
稜線伝いを眺めると山頂を目指す人達が点々と続いているので踏み跡が多く、ここでも歩き易い。小至
仏山へは登る人と巻く人がいたが、軟弱リーダーは巻き道へ・・・。と、言っても細いトレースをたどってい
るので、道があるわけではないが・・。
 
      オヤマ沢田代付近より小至仏                小至仏を巻く (いい眺め・・♪)       

稜線の気持ちいい歩きを続け、最後にようやく山頂、と思ったら、そこはニセピークで、本物はもうちょっ
と先がそうだった。ほぼコースタイム通り登れたことからも、やはり登り易い雪道だった。
山頂には大勢の人がいて賑やかだ。最高に明るい雰囲気と開放感。滑って行く人はさらに楽しそうで
「イヤッホー」と声を出しながら滑る人が多い。(ちょっとわざとらしい奴もいたけど・・・)
景色は勿論言うこと無し・・♪♪  燧ヶ岳と尾瀬ヶ原、会津駒、平ヶ岳、越後三山、巻機、谷川、苗場、
赤城、皇海、白根、さらに遠くにも山山と・・・。
 
       山頂より尾瀬ヶ原&燧ヶ岳                  山頂より北西側の景色  


  
        山頂標で               武尊をバックに            燧&尾瀬ヶ原をバックに

朝の登り出しの頃の強風も不思議と稜線や山頂はあまり吹いてない。暖かいのでホントにゆっくりして
いたくなるが、後ろ髪を引かれる思いで出発することにする。
そして、いよいよお楽しみの滑り・・・。ワル沢を行くことにする。

○さあ、いよいよ滑走
出だしは少し急だが、さほどでもない。前日降った雪が条件のいい所と悪い所での差が激しい。いいとこ
ではパウダー♪、しかし悪いとこは既に気温の上昇で重くなっている。人の多い割には踏み跡が少なく、
ノートラックに近い状態。
雪質を見極め、変化に気をつけながら徐々にスピードを上げ大パラ小パラの連続ターン♪最高だ・・♪♪
雪が重いのでジャンプターンで滑るので足が疲れていく。後半はなるべく古い締まった雪の上でターンす
る。いろいろな種類の雪質が出現・・雪質のデパートのような感じだが、斜面が広いので、そう難しくなく
的確に対応出来、満足いく滑り・・。
 
   白根山&鳩待山荘方面に向かって滑り出す        上部で振り返ると・・こんな感じ


少し前に出発したお爺さんの割にはかなり上手な山スキー4人組を追い抜き、滑落の心配のなさそうな雪
&斜面なので快調に飛ばす。しかし、あまり飛ばすのももったいない・・。写真を撮りながら、少しゆっくり
滑って行く。

 
    中間部より振り返る・・いい斜面だった♪           徐々に斜度が緩やかに・・


斜度が徐々になくなり、終盤は樹林帯の腐れ雪を滑って行く。道を間違えないようにトレースをたどるが
どこを滑っても最後は鳩待峠への道に取り付けるらしいので安心。

  
    最後は樹林帯の滑り           スノーブリッジ           鳩待山荘前ベンチ お疲れ様・・ 

最後は沢を2回渡り、少し迷ったが登山道に取り付く場所にたどりついた。意外に尾瀬ヶ原寄りに逆に
進んだほうが取り付き易い所で、少しわかり難かった。取り付き付近の雪の消えた小川には水芭蕉の
小さなツボミがチラホラ。そういえば、ここは尾瀬だったんだ(笑)
鳩待峠へは30分ほどタラタラ登り返し、今滑ったばかりの至仏山を右後方に眺めながら無事到着。

路駐場所まで20分トボトボ歩いて戻った。。やはり道路の雪はすっかり無くなっていた。
帰り道は桜満開の戸倉でそばを食べて帰り、関越も空いていて16時には家に着いてしまった。



おまけ
至仏は雰囲気も明るく、割と近いのでもっと来てみたいと思ったが、道路が開通するのが遅いので、僅
か2週間位しか簡単に楽しめる時期がない。そのせいか、天気の良い日は混むと思っていたが、想像
以上の大賑わいだった。バックカントリーを楽しむ人がスキーもボードもこんなに多いとは・・・。
ただ、賑やかと言ってもスキー場ではないので、実際に滑る斜面には人はほとんどいない。
最高の天気に恵まれ存分に楽しめた♪

尚、写真はオンラインアルバムにもありますので御覧ください。こちらです。

 
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