山 行 記 録 No.134 A  

光岳(2591m)・聖岳(3013m)

【日程】 2007年 7月 27日(金)〜29日(日)   【メ ンバー】  お気楽単独
1日目    自宅(車) → 中央道 境川PA(車)→    易老渡  →    面平   →   三角点  →  
晴れ後    0:30        2:45/7:40           11:00/11:10       12:18/12:20   14:12/14:17     
曇り
      易老岳山頂    →    静高平(水場)  →  光小屋 →  光岳山頂 →  光小屋(泊)
       14:46/14:48(途中休憩15分)16:31/16:43     16:53/17:03  17:14/17:18     17:29      
 
2日目    光小屋 → 易老岳山頂 →  希望峰   →       茶臼岳山頂  →     上河内岳肩→
晴れ後   
 5:27         7:18/7:25     8:34/8:39(途中休憩10分) 9:29/9:34 (途中休憩30分)11:14  
曇り        上河内岳山頂  → 上河内岳肩  → 南岳  →  聖平小屋(泊) 

        11:20/11:23      11:29/11:31    11:58        13:00        
3日目    聖平小屋 → 薊畑分岐 →  小聖岳  →   聖岳山頂  →  小聖岳  →  薊畑分岐
晴れ後     2:52       3:11/3:31     4:05/4:08     4:58/5:19      5:59      6:34/6:45
曇り     → 苔平看板 →  西沢渡  →   便ヶ島  → 易老渡(車)  → 自宅
           7:27      9:02/9:10      9:37     10:00/10:12    14:30 
        
自己評価(光岳)   眺望★★/達成感★★★/危険度★★/疲労度★★★/総合評価★★★
       (聖岳)  眺望★★★★/達成感★★★★/危険度★★/疲労度★★★/総合評価★★★★

1日目より続く


2日目


深夜の満天の星空から、朝はやはり期待通りの快晴♪
御来光も見れたし、大きな富士山も見れたので光岳に来た甲斐もあった。

朝焼けの富士山 イザルガ岳横からの御来光と富士山

前日ガスで見れなかった景色もバッチシ!
しかし、聖岳までの道程は見えるとかなり遠い・・気が遠くなりそう・・。

これから向かう聖岳(左)と上河内岳(右) 綺麗だった光小屋

朝はもっと早く出発しようとも思っていたが朝食を出してもらえたので少しゆっくり目。

早朝の小屋付近の雰囲気はかなりいい。なんかゆっくりしたくなる衝動に駆られる。
イザルガ岳に登ってみようとは思ったがパスして、先を急ぐことにした。

光小屋直下の木道 易老岳下の光岳のビューポイント

前日ヨレヨレで登ったガレた道を慎重に下り、途中の携帯の通じる場所で某SNSに日記を書き込んだ
り?してゆっくり歩く。まだ涼しい時間帯でさっさと歩きたいとこだがノンビリ歩く。

それでも予定よりかなり早く易老岳に到着。しかし人が少ない・・すれ違う人はまだ誰もいない。
これが南の良さかもしれない。

易老岳の標識 希望峰の標識(というより仁田岳への分岐)

易老岳からは一旦下って登り返すと仁田岳への分岐の希望峰。ここからはほとんど眺望が無いが、
少し歩くと茶臼岳がど〜んと聳えるのが見えてくる。

またまた下って登り返す。この日はずっと稜線歩きなので下り登りの繰り返しでコースタイムも長
いので、あまりゆっくりもしていられない。

茶臼岳 左手に見える聖はまだまだ遠い・・

茶臼までの稜線は樹林が切れ、ハイマツや低木になり稜線らしい雰囲気を味わえる。
ただ樹林がないと南らしい雰囲気ではないけど、やはり気持ちがいい♪

早朝は快晴だったが、雲が沸くのが早く、少しづつガスも出始める。遅くなると雷も心配な雰囲気
になってきた。

茶臼岳山頂にて 茶臼岳山頂より上河内岳

茶臼岳山頂でもゆっくりしたかったが、またまた先を急ぐ。
茶臼小屋との分岐点まで下って少し休憩。ここは広々としていて風の通りも良い気持ちいい場所。
ちょっとだけ休む。

ここから稜線伝いに道があるのかと思ったら、一旦かなり左側に下る。下った場所に草原のような
かなり雰囲気のいい場所があって、2万5千分の1の地図には「お花畑」と書いてあったが、一面
緑であまり花は咲いていない。

茶臼小屋への分岐付近より上河内岳と聖岳 上河内岳への途中、草原のような雰囲気のいい場所

この場所から上河内岳までの登りが300mちょっとあり、この日一番の登り。
この辺まであまりゆっくり休憩してなかったので途中で休憩して昼食タイム。

しかし、あまり人と会わなかったが、ようやく聖方面からの人とすれ違うようになった。

稜線の花(これはなんでしょ?) 上河内岳山頂

上河内岳の肩直下からはガスで視界が無くなる。稜線もガレ場が少し目立つようになる。
肩に荷物をデポして上河内岳に登ってはみたものの、残念ながら眺望ゼロ。

早々に肩に戻ってまた稜線を歩き始める。
ここから南岳までが一番アルプスらしかった。
花が少ないながらも何種類も咲き、天気が悪い時に出現する雷鳥も親子で登山道に現れた♪

道も少し切れ落ちてる場所もあったが全く問題無い。

上河内岳直下の稜線にいた雷鳥 雷鳥の子供

南岳からはまた樹林帯の展望の無い道になる。
黙々と高度を下げる。ここが結構長かった・・・。(下っちゃうのはホントにもったいない・・)

視界が少し開けて樹林が切れて木道が見えると
聖平小屋への分岐。ここから僅かで聖平小屋に到着。

トリカブトは秋の気配・・ 聖平小屋への分岐付近の木道

小屋も土曜にしてはあまり混まずスペースも一人一畳分は確保出来た。ここのテン場は水もたっぷ
りでなかなかいい場所。
小屋も以前は対応の悪さが評判だったが、かなり対応も改善されて良くなっており満足出来た。

聖平小屋 聖平小屋前のテン場

実はこの小屋到着後、あわよくば、というか、もし天気が良ければ聖ピストンまでしちゃおうかと
思っていたが、あいにく天気は悪くなる一方だったので、あきらめ予定通り翌日に登ることにした。

早い到着だと小屋での時間潰しが結構退屈だった・・早く寝るしかない。。


3日目

この日は聖岳に登って降りる行程。長い下りと、降りてからの中央の渋滞もなんとか避けたい。
こうなると早立ちするしかない。夜中にトイレい行きたくなって目が覚めたのが2時。

少し予定より早いがそのまま外に荷物を持ち出してゆっくり準備して出発。
たぶん一番早く歩き出してるようだ。

真っ暗なんで、熊とか恐いので鈴を鳴らして歩く。

薊畑分岐の看板 小聖岳山頂の標識

暗い道はいろいろ気も使うので疲れる。しかし、あっという間に聖と下山道の分岐に到着。
ここでザックをデポしてサブザックで登る。時間もかかりそうなのでサブザックにもいろいろ詰め
たらパンパンに。。
暗い中を更に登って行くと突然樹林が切れ、更に少し登った所が小聖岳。
やっと空が少しづつ明るくなってくる時間になり、天気はあまり良くないが聖はなんとか見えて良
かった。。

聖の登りの途中で小聖を振り返る ガレ場の最後のキツイ登り

小聖からは一旦少し下ってから本格的な登りとなる。ガレ場なので結構しんどいが、早朝の涼しい
時間なのでストップすることなく登れた。途中の水場はどこなのか良く分らないうちに通過していた
が水はほとんど飲まないで済んだ。

ちょうど日の出の時刻に到着 赤石もガスの中から顔を出す

山頂へは丁度日の出の時刻に到着。一番乗りのようだ♪

あいにくのガスだったが時折太陽が顔を出した。
眺望も期待通りにはいかなかったがせめて赤石岳だけでも見れたらいいなとは思っていたが、やはり
時折ガスの中から山頂だけが顔を覗かせてくれた♪

眺望は今ひとつだったが、僅かな御来光と景色が楽しめた最南端の3,000m峰の登頂には満足した♪

奥聖方面 明るくなった下りの小聖方面

さて、帰りの渋滞が心配なので早出をしたのでまた下りは急ぎ足で降りることにする。
易老渡まで標高差約2,200mの一気の下りは膝が持つだろうか心配だ・・・。

山頂近くのガレ場は落石を起こさないよう慎重に下り、次第に登りの人と続々とすれ違うように
なる。

エーデルワイスのようなウスユキソウ? 下りの小聖付近より聖を振り返る

かろうじてガスも薄く、上河内〜光岳までの稜線が見え隠れするようになった。

上河内岳が見えてきた(下が聖平小屋) 前日縦走した茶臼や光方面

夜明け前に登って来たので、登りの時に見えなかった景色が良く見えてくる。結構お花畑にもなって
いる所もありマルバダケブキが多く咲いていた。

お花畑と茶臼岳方面 ザックをデポした薊畑分岐

薊畑のザックデポ地点に戻り、ここからはまた下る下る・・・
南アルプスらしい鬱蒼とした樹林帯の下り。
黙々と下るが時々右手に兎岳や左手に光岳方面が見え隠れしたり、樹林の種類が何か?とかを
見ながら飽きないように?下る。。

途中の兎岳のビューポイント 聖からの下りはまたまた鬱蒼とした樹林帯

途中2分の1の標識やら「携帯通じます」とか「苔平」とかの看板があり、西沢渡に近付くと、
傾斜も急になり若干注意が必要だが道は全般にかなり整備が行き届いている。

西沢渡手前の廃墟のような小屋を通過してようやく西沢渡の荷物用ゴンドラに到着。
最初は並行して古いゴンドラのとこに行ってしまったが動かないのでおかしいと思ったら、すぐ
横に綺麗なゴンドラ発見。
しかし、これを使わず渡渉しようかと沢を見たが増水していたので諦めゴンドラで渡ることに。
ロープを自分で引っ張って動かすがかなり重い!。女性一人の力だとするとかなり厳しいのでは
と思った位だった。。

西沢渡の荷物運搬用のゴンドラ 便ヶ島の聖光小屋

やっと急な下りが終え、あとは林道のみなので一気に飛ばす。
しかし、靴ズレが痛くなってきて少しペースダウン。

便ヶ島からは車が通ったらヒッチハイクでもして乗っけてもらおう?とか考えたが、結局1台も
通らなかった・・。
かなり気温の上昇が気になりだした頃、易老岳の駐車場に到着!
長かった下りだったが膝はなんとか持ってくれた♪

易老渡へ向かう林道沿いの小さなダム 易老渡の駐車場に戻る

さて、駐車場に着いてノンビリ温泉でも入ってゆっくりして帰りたいとこだが・・・
夏休みの日曜の中央道の上り線の渋滞はハマリたくない!!

車でぶっ飛ばして帰路に。山道を遅い車をどんどん追い越しながら、帰りは飯田ではなく松川IC
から中央を使って帰る。途中一回も休まずノンストップで家まで・・・
しかし山梨から都内にかけて猛烈な雷と雨!!
信号も何箇所か停電で消えてたりもしたがギリギリで渋滞にハマらず帰宅!!
おつかれさまでした〜〜・・・



あとがき
南アルプスの標高差やアップダウンが多いキツいイメージだったがなんとかバテずに登れたのは
収穫だった♪ カンカン照りにならず暑すぎず、眺望もギリギリで満足出来た。
南アルプスのコースタイムは全般に甘く設定してあるような気がしたが・・。

光岳は評判ほどつまらない山ではないと思えたし、聖の雰囲気は思った通り素晴らしかった♪
聖も光も頑張れば日帰り可能な山とも思ったし、両方で1泊でも行けるとも思うが、やはりここは
ゆっくりじっくり南の奥深さを味わうのがいいかなと感じた次第でした・・。。